内容説明
有名な合戦を深掘りする、書下ろし歴史小説。シリーズ第2弾は、歴史の流れを変えた「日本三大奇襲」の一つ。なぜ奇跡は起きたのか!
事の起こりは今川義元敗死の6年前に遡る。天文23年(1554年)、「甲相駿三国同盟」が成立すると、甲斐の武田信玄は北の信濃に向かい、相模の北条氏康は東の関東支配を進め、駿河の今川は西の尾張に狙いを定めることが可能になった。義元はそのときすでに「天下」を見つめていた。
他方、尾張の織田信長。父・信秀の急逝によって18歳で家督を継ぐものの、領国内での勢力争いに明け暮れ、ついには弟・信行を謀殺し領主の地位を築く大きな一歩を踏み出した。義元との決戦の3年前のことだった。
永禄3年(1560年)、三国同盟によって後顧の憂えのなくなった義元は、駿河・遠江・三河、三国の兵4万5千を催して西進を開始する。尾張をめざして。対して、一国を治めきっていない信長が結集できる兵数は2千と少し。まともに太刀打ちできそうもない兵力差に、信長はどんな手を打つのか。歴史に名を刻むことになる世紀の奇襲戦が刻々と迫っていた……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
52
桶狭間での義元が討たれる場面までの、其々の武将の心情が臨場感と緊迫感を伴って迫って来るようだった。良かった。2022/02/28
如水
26
戦百景シリーズ第二弾は電撃奇襲作戦として有名な『桶狭間の戦い』…なのですが、話はその前の甲駿相三国同盟(今川義元側)と信秀死亡(織田信長側)から始まります。この頃の評では義元は天下統一の為の西上、では無く穀倉地帯で有り商業特権を有していた尾張の国奪取ですが、この話では…まぁ考えなくも無い💦で、この頃の信長の象徴する話は『陸 服部小平太晴安』。負けを負けと感じさせない(だってこの人、実はメッチャ負けてる💧)後の信長の『戦感』となった布石が此処に有る…のかな?新説を期待されていた方には少し…見たいな感じ。2023/05/05
ほうすう
15
義元・氏康・信玄が一堂に会する善徳寺の会盟からはじまり桶狭間に至る過程・その顛末を様々な人物の視点から描く。悪くはないがいささか展開が早かった。義元を理想高く大きな人物として描いていたがその理想が描かれきれずに討ち死にまで至ってしまった。ある種その唐突さは戦場のリアルさでもあるのかもしれない。2023/05/25
Book Lover Mr.Garakuta
14
【速読】小林書店で、購読:迫力が有って面白かった。何事も油断大敵と思わざるを得ない小説でした。2021/12/14
コチ吉
10
歴史小説の醍醐味は断片としての史実をいかに再創造するかであろう。桶狭間の戦いという散々語り尽くされたかのような歴史が生き生きと蘇る。なかったかもしれない思惑や口をつくことのなかった言葉にも胸を躍らせる。信長は何故義元に勝てたのか、強かったからではない、全ては歴史の悪戯なのだ。2022/05/19
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