POSSE vol.48 特集「ジェネレーション・レフトの衝撃」

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POSSE vol.48 特集「ジェネレーション・レフトの衝撃」

  • ISBN:9784909237606

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内容説明

世界ではミレニアル世代やZ世代の若者たちが、資本主義に対して抗議の声をあげはじめた。彼/彼女らは「システムチェンジ」を掲げ未来に向かって歩みはじめている。一方で日本では若者の左傾化というよりは「保守化」の傾向が強いと言われている。しかし資本主義の行き詰まりのなかで、ジェネレーション・レフトへとつながる可能性は、ここ日本においても確実に芽生えつつある。本特集ではZ世代の若者たちの社会運動から、その可能性を探っていく。

【著者】
POSSE編集部
『POSSE』は日本で唯一の若者による労働問題総合誌として、2008年9月に創刊しました。NPO法人POSSEのスタッフが中心となり制作。労働・貧困問題をテーマに、現状、政策から文化までを論じています。

斎藤幸平
大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想。Karl Marx’s Ecosocialism:Capital, Nature, and the Unfinished Critique of Political Economy(邦訳『大洪水の前に』・堀之内出版)によって「ドイッチャー記念賞」を日本人初、歴代最年少で受賞。その他の著書に『人新世の「資本論」』(集英社新書)。

今野晴貴
NPO法人POSSE代表。年間5000件以上の労働・生活相談に関わり、労働・福祉政策について研究・提言している。

目次

◆特集「ジェネレーション・レフトの衝撃」

ジェネレーション・レフトになるために
斎藤幸平

「生理×社会問題」で資本主義と闘う
谷口歩実×福井みのり×塩野美里

気候正義を求めて闘うZ世代
山下颯太×北村達哉×郡さやか

多国籍労働組合で見た「ジェネレーション・レフト」たちの背景
松本瑞穂×リティカ・シン×ジョー・プラマー×オレン・フランクハム

社会を根本から変えるような運動がしたい
山本健太朗×岩本菜々×田所真理子ジェイ

素朴世代論を超える世代
萩田翔太郎

日本における「ジェネレーション・レフト」の可能性を探る
渡辺寛人(POSSE事務局長・本誌編集長)

ポピュリズムに抗するZ世代の「労働運動」戦略
今野晴貴(POSSE代表)

その他記事多数掲載。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keepfine

1
木下武男『労働組合とは何か』(岩波新書)を題材とした鼎談(木下・浅見・今野)は読み応えあり。木下は労働組合の起源をギルドに求め、その機能をさしあたり労働条件改善、組合員の互助、政策要求の三つに絞る。他方で労組の課題(ホワイトカラー層の組織化、協同組合や消費者運動との連携など)が提起されている。また上記をふまえて、今野の単独の論考を読むと労働運動の未来を展望する上で参考になる。たとえばウィシュマさんの事件に労働運動がコミットする必要性の根拠など、既存の労組や学者が見落としている視点である。2022/12/30

ぽん

0
コロナ禍でPOSSEに来る学生ボランティアで女性のほうが多いという指摘とその分析になるほどなと感じた。ジェンダーの差異が表れてて、女性のほうが自己責任論を相対化しやすいポジションにいるのだな。鼎談のなかで、ロジックとしてでなく感覚として「経済成長=悪」の考え方が示されてるのも、それが突飛な考え方でなくなってきている世代と感じさせる。2021/11/01

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