内容説明
生と死の境目の街にある、ちょっと不思議な料理店「食堂つばめ」にやってきた三十代の会社員・津久井英吾。彼が若くして臨死体験することになったのは、何者かに殺されたせいらしい。料理人ノエをはじめとする食堂つばめの面々は、なんとか彼が生き返れるよう、それぞれのやり方で試行錯誤するが……。懐かしい駄菓子屋の味、特製ダシのもんじゃ焼、ボリューム満点の肉づくしパーティーなど、おいしい料理と温かな交流が胸に沁みるハートフル・ファンタジー「食堂つばめ」シリーズ第三弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
120
今回は長編で対象は一人のみ。でもおまけのショートショートが一番よかった。2014/12/01
ハミング♪♪@LIVE ON LIVE
81
今回は、短編集ではなく長編。深くて重いテーマだけれど、色々考えさせられた。死生観は人それぞれ違うが、どれが正解でどれが正解でないとは言うことができないと思う。誰にも本当のことはわからないのだから。もんじゃ焼きは食べたことがないし、見た目がグロテスクなので、進んで食べたいとも思わないのだが、一度くらいは試しに食べてみてもいいかもしれない。それこそ、ここの駄菓子屋さんのおいしいものなら。あと、あとがきのショートショートのように、身近な人が作ったものなら。広島のお好み焼きは、ぜひ食べてみたい。2017/05/04
hirune
70
もんじゃ焼き…私にはそんなに美味しそうに見えないんだけど。。生と死の間の街にある食堂つばめ、今回は殺人の被害者で普通の臨死の人以上に生き返るのはややこしいらしい。ただ一人生きている人間である秀晴さんは止められたのに、つい御節介が抑えられず探偵めいたことを現世でしてしまう。でも、食堂つばめの面々だってやってることは御節介以外の何物でもないんだから、人のことは言えないね^^;まぁ、結果オーライで良かったです☆2016/07/13
ぶんこ
62
病気や事故ではなく、殺された人がやってきます。 羨ましいがこうじて妬みになると、殺意まで生まれるものだとは! また羨まれた方に、その自覚が無く、相手を気にしていない事が、却って殺意を助長するとは。 怪我も無く健康体で現れた津久井さんに、殺したと思っていた京一さんは驚いたでしょう。 私も驚きました。 1週間の行方不明と記憶喪失という設定には不満が残りました。 時間的な問題でこうせざるを得なかったのでしょうが、読み手である私の倫理観とでもいうのか、罪は贖うべきと思っているので、なんだかなぁです。2015/07/07
野のこ
58
殺された男性があの街にやってきて…。今回は長編でした。食べることと生きることは紙一重なんだなぁって改めて思った。あと睡眠も!もんじゃ焼きはなぜか六本木で(なのにお店は昭和感!)食べたことあるけどみんなでわいわい作って楽しかったなぁって思い出しました。ベビースターも入れたよ。矢崎さん、あとがきが苦手でショートショートを書いたところがなんかいいなぁって思った。もんじゃ焼きよりも大阪駅のローストビーフご飯が気になりました。2019/08/16