内容説明
2021年５月，憲法の公布から75年目を迎える。第１特集では憲法の75年を50年と25年で区切り，前者と後者で異なる展開を見せた憲法学の動態をとらえ，その主要な潮流を回顧したうえで，各領域におけるこれからの課題を展望する。第２特集では，約60年ぶりの判例変更となった最高裁大法廷判決の意義を詳論するとともに，地方議会の規律と司法権の関係性を深く掘り下げる。
目次
【特集１】憲法の75年
〔座談会〕憲法学の75年…宍戸常寿・石川健治・清水真人・毛利透
規範・理論・理想…林知更
天皇の根本規範…蟻川恒正
近代日本と「個人の尊重」…西村裕一
婚姻・家族・「女性／男性」…西山千絵
宗教をとりまく日本社会の変化と政教分離原則…田近肇
表現の自由…青井未帆
経済的自由の環境変化と憲法学…小山剛
社会権論…倉田原志
憲法上の刑事手続の復権に向けて…江藤祥平
道標なき時代の代表民主政と憲法学…只野雅人
執政としての経済政策…片桐直人
違憲審査制の類型論と違憲審査の活性化…村山健太郎
国際協調主義の「50＋25」年…山田哲史
【特集２】地方議員出席停止処分大法廷判決
「団体内紛争」と司法権…市川正人
地方議会に関する司法審査の方法…土井翼
地方議会の規律における司法権の役割…勢一智子
【連載】
日本国憲法のアイデンティティ…水島治郎・大河内美紀ほか
リーガル・ラディカリズム…川村力／吾妻聡
【判例詳解】
最二小判令和２・10・９…西岡清一郎
最大判令和２・11・18…安念潤司
