小学館文庫キャラブン！ 蟲愛づる姫君 後宮の魔女は笑う

著者名：宮野美嘉【著】/碧風羽【イラスト】

小学館（2021/05発売）

• ISBN：9784094070170

内容説明

オトナになった姫と子供たちの新章スタート。

　毒蟲と蠱毒をこよなく愛する変わり者の「蟲愛づる姫君」こと玲琳。彼女と魁の国王・鍠牙が結婚しておよそ八年の月日が流れた。ふたりの間に生まれた双子の王子と王女の五歳の誕生祝いの宴席に、玲琳の姉である斎帝国の女帝から様々な贈り物が贈られ、中には人の未来を予言できる占い師の紅玉という女性もいた。
　紅玉は様々なことを言い当て、すっかり双子のお気に入りに。しかしその直後、魁の都では謎の獣に人を喰う怪事件が頻発し、玲琳は事件解決に乗りだすのだった。調べてみれば被害者は全員犯罪者で、玲琳は何者かが明確な意図をもって特定の人物を殺害しているのではないかと疑う。一方、占い師の紅玉は、次の被害者が玲琳の双子たちだと予言し、王子王女を救いたければ自分の言うとおりにせよと王宮の人々を脅すのだった。
　子供たちを溺愛する鍠牙は、敵を捕らえるために後宮に兵士を配して警戒する。しかし玲琳はといえば、我が子なら災厄程度は自力で退けられるはずだと、子供たちに護身術を教えるマイペースぶりで……。
　世にも奇妙な夫婦の物語が、個性最強な家族の物語にパワーアップ！　極上中華風ファンタジー、新章突入！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[あっか]

新刊、シリーズ新章！『蟲愛づる姫君の◯◯』だったタイトルも新章らしくちょっと変わりましたね^^このシリーズは新刊が早くて嬉しい♪前巻がめでたすぎて綺麗過ぎて、完結してしまったかと思ってましたから…笑 今巻は何と前巻から約5年後！可愛い双子が生まれとても幸せ(だけど相変わらず)な家族を築いています。ところどころ、こんな文体だっけ？とほんのり違和感がありつつも本当キャラがブレなくて、玲琳も煌牙も相変わらず過ぎて魅力的。火琳と炎玲も可愛くてそれぞれ個性があって成長が楽しみ！これからますます事件が起こりそう。笑

2021/05/19

[hirune]

一見完璧な王のようで、内面はまるで猛獣のように度し難い夫と賢く愛くるしいけど何をやらかすかわからない子供達、従者や侍女たちも一癖も二癖もあるものばかり😅玲琳って本当に器がデカイですね！しかも吸い寄せられるように重たい事情を抱えた破滅型の奴らが集まってくる…。それ全部ドーンと受け止めるんだから最強ですねぇ。最後は可愛いわんこ（蠱で怪物だけど）を新たに加えたホームドラマ風に終わりました。ブラックなギャグファンタジー…でしょうかね？楽しかったです♪

2021/11/20

[よっち]

玲琳と鍠牙が結婚しておよそ八年。ふたりの間に生まれた双子の王子と王女の五歳の誕生祝いの宴席に、斎帝国の女帝から様々な贈り物が贈られ、未来を予言できる占い師の紅玉が不吉な予言をする新章第一弾。魁の都では謎の獣に人を喰う怪事件が頻発し、事件解決に乗りだす玲琳。双子だからといのもあるんでしょうけど、この親にしてこの子ありというか、玲琳の子供だなあとしみじみ感じる二人でした。鍠牙もまたあーだこーだいろいろ面倒なことを言っているけど、彼もまた玲琳との間に子供が生まれたことで、心境が変わりつつあるのかもしれませんね。

2021/06/09

[るぴん]

やったー‼︎新章スタート‼︎こんなに早く第2部が始まってくれて嬉しい♫双子の王子と王女の5歳の誕生祝いからまた厄介な事件が勃発。親になっても相変わらずな玲琳と、子ども達を溺愛しつつ闇の深さはそのままの鍠牙に一安心。前作で初登場した子ども達の護衛コンビのやりとりも読めて嬉しいし、今回は風刃のかなり重たい過去が明らかになって、皆が病んでるこの世界観のブレなさに安堵すらしてしまった。パワーアップしした玲琳ファミリーのぶっ飛んだ活躍に、次作も期待します！

2021/05/12

[ゆなほし]

シリーズ7作目にして、新章開幕。表紙の玲琳と鍠牙の双子の子供たちが、可愛すぎる！前作から数年経ち、二人の間に目出度く双子が生まれ、より賑やかになってきた。誰も彼もが歪んでいる本作において、まだ純真無垢な双子たちがなんと稀有な存在に感じられることか。どうかこのままの二人で成長して欲しいものだが、ここは蠱師玲琳の子供たち。想像の斜め上の方向へ成長していくのだろう。風刃は好きなキャラクターなので、彼の過去が掘り下げられていて良かった。今後は雷真の方も期待したい。

2021/08/22