内容説明
毒蟲マニア・玲琳王妃またトラブルの予感！
新興国である魁の若き王・楊鍠牙と、その妃である李玲琳。不幸体質の鍠牙は愛する妻にいつか殺されることを夢見ており、玲琳は玲琳で相変わらず毒蟲を愛し、蠱毒の魅力に囚われつづける毎日だが、完全なる政略結婚から始まったこの婚姻関係は、当人たちにしかわからない謎の絆で、どうやらうまくいっているようだった。
そんなある日、王宮に大きな衝撃が！ 牙の妹である累姫が帰還したというのだ。実はこの累姫、玲琳が嫁いでくるよりも以前――かれこれ一年ほど前に、旅の途中で盗賊に襲われ、馬車ごと谷底に落ちて死んだはずが戻ってきたのだ。しかし心身ともに深く傷ついた累姫は、どんな医師の治療も受け入れないらしく、万策尽きた臣下たちは玲琳に姫の問診を願い出る。つまり玲琳の王妃という高い地位と、毒とはいえ薬の類いによく通じる知識、そしてなにより空気を読まない傍若無人な性格をもってすれば、誰もなしえない累姫の診療ができるに違いないというのだ。ところが、兄である鍠牙は玲琳が妹に接することを、なぜか快く思っていないようで……？ 変わり者の最強王妃と、妻にしか興味がない不幸体質国王の、奇妙奇天烈な結婚生活の明日はどっちだ!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
71
新刊、シリーズ第4弾。亡くなったと思われていた鍠牙の妹・累が急遽帰城する。その妹がとんでもなくて序盤からなかなかギョッとします。笑 新米女官、盗賊達、従兄弟達…謎の関係性や細かく張られた伏線が明らかになっていき惹き込まれる！累の環境が想像以上にえげつなさはシリーズ1かも…結局、最初から問題の根本に巣食っていたのはやっぱり奴…どうなるか展開が読めない！そんな中でも夫婦は何となく着実に進展して…る！？この物語は皆が皆毒々しくどこか歪んでいて全く共感できないんだけど（笑）そこが読み応えがあるところだと思ってる！2020/09/16
ゆなほし
36
シリーズ4作目。ある日王宮に、旅先で死んだはずの鍠牙の妹累姫が突如帰還したという報告がもたらされ…。誰も彼もが歪んだ愛を拗らせている本シリーズ、今巻の新キャラ累姫も、それに引けを取らない歪みっぷりを見せてくれる。毎巻これ以上変な奴はなかなかいないだろう、という予想を裏切ってくれる良く言えば個性豊かなキャラクター達が次々登場するのが魅力的。本人も含め、周りにどんどん変人が集まっていく玲琳だが、そんな彼女と鍠牙の間にある絆というか愛というか、そんなあいまいな感情が次第にはっきりしてくる点も読みどころ。2020/12/06
よっち
34
玲琳が嫁いでくる一年前、旅の途中で盗賊に襲われ馬車ごと谷底に落ちて死んだはず鍠牙の妹・累姫の突然の帰還。どんな医師の治療も受け入れない彼女に万策尽きた臣下たちは玲琳に姫の問診を願い出る第四弾。玲琳が妹に接することをなぜか快く思わない兄・鍠牙。傍若無人な累姫がまた強烈なキャラでしたけど、その過去も性格を破綻させるに足る壮絶なもので、つまるところあの魔性の女に狂わされた人たちがそれだけいるということですか。また新たな因縁も出て来たりしましたが、このお似合い夫婦の思考回路は斜め上過ぎてもう苦笑いしかないですね。2020/09/09
hirune
34
奇人変人で拗らせ病んでる人ばっかりだよー。里里も累姫もウザくて面倒臭い女だけど、玲琳はそういうのに惹かれる変態だしなー。全ての悪の元凶たる夕蓮ってどんだけ影響力強大なのか！誰も彼女の影響から逃れられない…ただ一人を除いて。。なんで鍠牙パパは責任とって殺しておいてくれなかったのか。しかし夕蓮に狂わされたからって累姫の伯父と従兄弟たちのしたことは許されないおぞましい所業だよ！ムカつくわ(๑•ૅㅁ•๑)ホント★2020/09/02
チロ子
33
大好きなシリーズ4作目。今回は旦那の亡くなったはずの妹が生きて帰還した。もうね、この作品らしく、この妹もすごいですよ(笑) 作者様よく書けるなぁと。毎回表紙からは想像出来るわけがない(笑)この癖になる独特な作品がたまらない*\(^o^)/* 次は最強姫様が何をやってくれるのか？ 次も待ち遠しいです！2020/08/10
