内容説明
珠は窮地を救ってくれた男・銀市の店で健気に勤めている。
ある偶然から、珠は以前の勤め先の華族令嬢と再会。友人と呼べる初めての関係に戸惑いながらも、珠は令嬢を通じて少女の普通の幸せを知っていく。銀市はそんな少女を優しく見守り、ときに助言し、彼女の成長に寄り添っていた。
しかし朗らかに見えた令嬢も、華族の娘ならではの哀しさと決意を抱えていた。友人として彼女を助けたいと願う珠に、銀市は――。
同時に、華族子弟にまつわる人ならざる者の事件の裏で、銀市の過去に関わる闇がうごめき……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
dorimusi
40
明治・大正時代、妖怪、ラブコメで思いつく話しを順番にこなしてる感はある。だからこそ王道というか普通に面白い。華族の娘の悩みとか、狼との戦闘の作戦とか、婚約問題の解決策とか斬新さはないけどね。 冴子も瑠璃子も妖怪たちもキャラが良いので安心して楽しめる感じ。続きも買って読むかな。2023/06/20
はなりん
39
珠が少しずつ普通を取り戻していく過程を温かく見守る銀市さんが素敵。珠に友達ができ、人ならざるものとの婚姻の前例となって、これから珠と銀市さんの恋愛にも期待が持てる。まだまだ未満だけど笑笑。とにかく珠を見守る周りが優しく温かいので、心癒される。2022/02/05
ミヤビ
30
「龍に恋う」2巻。人ならざる者が見える元生贄の珠は口入れ屋の銀市の元で女中として働いている。珠は以前の勤め先の華族令嬢に再会し”普通の幸せ”というものを知っていく。最初は感情がないように見えて「あんまり可愛くないな…」と正直思っていましたが(失礼)、外の世界のことを知っていき、だんだん人間らしくなっていく珠が愛おしい。華族令嬢の冴子と戸惑いながらも、少しずつ珠のペースで仲を深めていく様子がよかった。銀市と早くくっついてくれ。著者様も仰っていましたが、初夏のお話になっているので、今読むとより楽しめますよ!2021/05/25
葵@晴読雨読
28
面白かった〜!一気読みでした。「珠ちゃん、普通の幸せを探すの巻」です。冴子ちゃんに染ちゃん、重太さんもいい味だしてる!冴子ちゃん良かった!珠ちゃんの恋も進むのかな?今後が楽しみです☆彡2021/06/12
mariann
27
2巻目。銀市の元で楽しく働き、段々と成長していく珠。本屋で以前お勤めした華族屋敷のお嬢様と再会した事をきっかけに物語がまた動き出す。今回の敵は…うん。よくわからん。何だかすごいやつなんだろうけど、いとも容易く討伐されてしまった。もう絶滅してしまっているし、化けるとか知らなかったなぁ。娘義太夫の染さん、華族令嬢の紗子さんは以後も出てくるかな?珠と銀市、2人の気持ちが寄り添うまで見届けて行きたい優しい物語。2022/03/23