内容説明
室町から安土桃山時代。僧侶や武士の描いた日記や、五山文学とよばれた漢詩文をはじめ、能・狂言や御伽草子など、後世にまで伝わる豊饒な文学世界を描く。
室町時代の日記とその他の散文/文学としての能・狂言/五山文学/室町時代のフィクション――御伽草子/十六世紀後半
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
19
「室町時代の日記とその他の散文」、「文学としての能・狂言」、「五山文学」「室町時代のフィクション」「十六世紀後半」。この時代の文化については知らないことが多く、特に能・狂言について参考になった。これにて文庫版完結、全巻読了できて幸せだった。ものすごい数の参考文献を読んでこられたキーン先生には敬意を表すしかない。本当に大変な方だと思う。とても勉強になりました。2013/12/31
fantamys
2
能狂言の他、文学史の片隅に追いやられる16世紀の文学から近世の萌芽をみる2023/04/28
零水亭
2
五山文学に興味があり購入。 この本と関係ないが、五山文学はもっと研究され、もっと一般向けの本が出て欲しい分野と思う。絶海中津『蕉堅稿』(漱石センセイの愛読書だったようで、彼の漢詩にも出ている。漱石詩注参照)は全詩が入矢義高先生の注釈付きで岩波書店「新日本文学大系(?)」から出ている(他の禅僧の代表作数首ずつと一緒に)ので、『蕉堅稿』だけで岩波文庫から出版しても充分売れそうに思うが…2019/07/19
読書三餘
0
個人的に、対照性と対称性を室町期以降の文学に見た古代・中世篇最終巻。ついに芽生えた日本最古の戯曲たる能(謡曲)が、舞台と文学を切り離して人気を誇ったのは、影を潜めた和歌の宿命を思う心地だった。〈日本版ユーフュイズムでもない〉と『松風』でふれられる、詩歌としての異国との比較も尤も。日本独自の演劇発展方法と言える。狂言でも、その発音の良さや、わかりやすさといった、文学的内容としての評価とは離れた地点で喜ばれ、なおさら修辞法よりも、観劇としての文学を目指し、読む・読まれるより、見る・見られるほうへ移ろうたか。→2025/12/29




