内容説明
『万葉集』から『古今集』へ。平安時代後期の文学は、ひらがなで記された『土佐日記』の影響のもと、『蜻蛉日記』など宮廷女性の日記文学が牽引する。
『万葉集』から『古今集』へ/古今集/平安時代後期の和歌集/平安時代後期の漢文学/平安時代の日記文学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
19
「万葉集から古今集へ」、古今集、平安時代後期の和歌集、同じく漢文学、平安時代の日記文学。大半が和歌で占められるこの巻、平安も後期になると知らないものがほとんどで、エピソードも含め非常に勉強になった。ゆるやかに時代とともに移り変わるさまがよく理解できた。日記文学については、更級日記を十数年ぶりに読み返したくなった。次は五月、いよいよ源氏物語。2013/04/12
Taube
0
2016年6冊目。やはり勉強に関するもの。 全18巻もあるんだぜ!しかし楽しい。ドナルド・キーンが見る視点は極めて日本文学への愛に溢れている。和歌の英訳との比較があり、これは授業でやってみたいなぁなどととも思える。 この2巻の内容は古今和歌集周辺と日記文学だが、安定の自分の知識のなさに恥じ入るばかり。2016/02/15
読書三餘
0
和歌、この日本文学の礎は、一旦は漢詩のかげに隠れようともまた舞い戻る。ただし、技法で補い、厳格な形式を維持したゆえの『古今集』以降は、文学的宿命として編まれるも、お堅い。『拾遺集』に入集された曾禰好忠が和歌の短さに不満を持ち、かつて源信が和歌そのものを毛嫌いするなど、一例をとっても然り。そのなかで和泉式部、紫式部など女流歌人がしたためていく日記文学は、かの物語を創出していき、かえって『万葉集』が姿を変えて芬々と機運が熟す予感がする。漢文学の創作自体は盛んになれども、菅原道真に比肩しうる作品がないことも又。2025/04/26
fantamys
0
特に面白かったのは、古今集から新古今集に至る間に成立した勅撰集のそれぞれの特徴のところ。2022/09/18
カラス
0
和歌メインの二巻。古今集以外の和歌集も扱っていて、てっきり三大歌集以外はただの雑魚で内容も似たり寄ったりだと思っていたがそうではないらしく、興味深く読んだ。しかしそれ以上に興味を引いたのは日記文学の章。ネカマ日記、鬼女日記、不倫日記、喪女日記、とバラエティに富んでいて面白い。特に鬼女日記における率直さには心引かれるものがある。夫の不倫相手が流産したと知って「胸がすっとした」と平然と書いちゃう作者のセンスにしびれた。いつか読んでみよう。2018/09/18
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