内容説明
武士の時代が到来し、悲劇的素材を巧みに扱い日本の民族叙事詩となった『平家物語』。宮廷和歌の最後を飾る『新古今集』で世の無常を歌った西行の活躍。
序 中世/軍記物語/『新古今集』の時代/鎌倉・室町時代の和歌/鎌倉時代の仏教文学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
15
「序・中世」「軍記物語」「新古今集の時代」「鎌倉・室町時代の和歌」「鎌倉時代の仏教文学」。軍記物語の項を読んでいるだけで歴史の勉強になる。和歌について書かれた箇所では、宮中内での権力闘争がうかがえたり、実朝が和歌に通じた人物であったということを知ったりといつもながらイメージが膨らんだ。次回は九月刊行。2013/08/17
fantamys
2
平安時代から現代に繋がる日本文学の転機2022/11/19
さんとのれ
1
戦だけでなくヒューマンドラマも描く軍記物語、徹底的に美を追求しつつ複雑な感情の動きも取りこぼさない和歌の世界、どうしても執着が捨てきれない、と生々しい心情を吐露する仏教文学。日本文学は奥が深い。2014/07/26
読書三餘
0
皇位をめぐり武家が衝突、戦乱の世となるにつれ、舞台は西から東へ。地方への波及性は、文学より人災の「事実」が強力なため、歴史的叙述が多め。ただ、武の主軸が源平なら、和歌(=文)の「さび」では藤原氏。なかでも藤原定家が『新古今和歌集』撰進する時期以前、進歩派から保守派へとなる晩年より前の、漢詩に目を向け和歌用語拡大を図る彼の姿と、『平家物語』が和漢混淆文を実らせた事実とが奇遇の二項とは思えない。〈間違いなく軍記物語の最高傑作〉と著者に言わしめたその作者とされる藤原行長との関係性――五味文彦氏の著述が気になる。2025/07/23
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