波よ聞いてくれ(8)

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波よ聞いてくれ(8)

  • 著者名:沙村広明【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 講談社(2020/10発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065211076

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内容説明

『無限の住人』の沙村広明の筆が猛る最新刊! ラジオDJとしてレギュラー番組を抱える鼓田ミナレを「バレンタインラジオ」なるイベントのMCに抜擢するプランが浮上した。そんな折、局のSNSに「引きこもりの息子を救済してほしい」とのメッセージが届く。AD瑞穂の強い後押しを受けたミナレは色々と策を練るが、突如、大震災が発生する。インフラが停止し、道内が闇に包まれる中、ミナレは緊急生放送のMCを務めることに。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

94
地震篇の続きから。前巻のあとがきにあった通り災害報道こそラジオの本分というのになるほどなあとなる内容。非日常のさなかにあるリスナーの不安を掬い上げ、日常を演出するかのように語りかける。投稿を読んでいるシーンに思わずじわっときた。あとキックボードで疾走するミナレさんもいい感じ。後半はバレンタインラジオに向けての展開。対話形式の練習相手カンバーバッチっぽい男性、また変なキャラが出てきたなと。高3の夏の思い出話は、悪いけど思わず腹抱えて笑ってしまった。バレンタインラジオがどんな風になるのか楽しみ。2020/11/01

あさひ.a

35
地震編完結。地震直後の混乱の中、波よ聞いてくれ特別放送に挑むミナレ。被害の情報や災害時に使える知識、深夜臭のする小ネタ等、上手にシャッフルして番組を保たせるのを、天性の才能というか本能でやっている感じが素晴らしい。災害の全貌も見えない中、使える情報とツッコミ満載のエロネタ織り交ぜてメール送ってくるリスナーの感性よ。ラジオを聞きながら、炊き出しを始める飲食店、無償一般営業する成人風呂屋等。各々できることをやり、それをラジオが情報として流す。非常時に日常を演出しながら、日常へ繋ぐラジオの役割がリアルだった。2020/11/29

TaHi

21
第62話「抑えてばかりもいられない」が最高に良かったです。何回読んでも秀逸だなぁと関心します。高校生のミナレさんがあやうくいとこを放火殺人してしまいそうになったというくだりは絶妙でした。父から往復ビンタをくらってなんとなく反省したミナレさんでしたが思い返すとDVだったのではと思うのは一理あるけど、それでもね。さすが、ミナレさんです。2020/12/29

モルテン

16
北海道胆振東部地震を彷彿させる大地震が起こる。その時ラジオは何をするのか──。/自らも被災者でありながらラジオマンとして奮闘するそれぞれの登場人物を読んでじーんとしながら、合間合間の小ネタにブフッと吹き出してしまう。「これ何の絵?」「馬岱に斬られた魏延よ」とか。個人的に一番の胸熱はFMくしろのMCの言葉。「北海道の中でも釧路沖は昔から地震多いんでね…津波も何度か来てるし(略)停電ごときでオタオタしてられるかって変な矜持だけはあるんですよ」。そうなんですよ!シリアス寄りの内容でもやっぱり笑えて満足の巻。2020/10/23

マサキチ黒

15
鶴竜引退したら困っちゃいますね。2話に一度はツボにハマる(笑)。2020/12/02

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