着たい服がある（１）

著者名：常喜寝太郎【著】

講談社（2019/01発売）

• ISBN：9784065141410

内容説明

女子大生マミには、誰にも言えない「秘密」があった。それは、「ロリータファッション」に憧れていること。背が高く、一見クールなマミは、家族からも友達からも「かっこいい女性」像を自然と求められ、そのイメージから外れることに臆病になっていた。だが、周りの目を気にせず奇抜すぎるファッションをし続けるバイト先の同僚・小澤くんに感化され、徐々に「本当の自分」を開放していく――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[トラシショウ。]

「俺は好きな服を着ると背筋が伸びます。自分に自信が湧いてきます。(中略)──自信持ってください。あの服着てる小林さんは可愛いです」。読み友さんの感想から。モデル並みの高身長とクールな美貌の持ち主である事を常に羨まれる小林マミには、可愛いロリータ服を思う存分着て街を歩きたいというささやかな夢があった。その苦悩をひた隠して生きる彼女のバイト先に、奇抜な私服で生きるイケメンの小澤が入ってきた事から、「着たい服」にまつわる周囲からの「自分らしさ」という呪縛との格闘が始まる。めっちゃ面白い(以下コメ欄に余談)!!

2019/04/14

[緋莢]

お気に入り登録している方の感想で興味を惹かれて、手に取りました。女子大生のマミは、友人やバイト仲間から「スタイルが良い」、「かっこいい」と言われて羨ましがられるが、「ロリータ服を着たい」という願望を持っている。「マミはかっこいい服着る義務があるよ」、「スカートよりそっちの方がいいよ」と言われて、モヤモヤした気分を抱く中、新しいバイトとして入って来た小澤との出会いで変化が起きます。「イケメンなのにもったいないね…」、「自分の良さを消しちゃってるよね…」（続く

2019/10/08

[キャッスルロック]

そう、誰にでも着たい服があるんです。ぼくの場合はオーダーメイドのスーツだが、本書の主人公のマミが着たい服はロリータ服。正直いまでも街中でロリータファッションを目にすると、いろんな意味でドキッてするけど、小澤くんの”自分の着たい服を着るほうが一億倍気持ちいいんスよ”って言葉やマミがゆっくりと自信を持っていく姿に感動してしまった。

2019/11/02

[ジロリン]

読友さんのレヴューから手に取る。文句なく面白い！坂木司「女子的生活」が気に入った人なら間違いなく楽しめるマンガ…まぁ〈面白がる〉というモチーフではありませんが。あと、登場する女の子キャラ（のルックス）が、まったくカワイクないところが新鮮。マンガ表現のテクニックもここまで進化したかと思うと感慨深い（昔、石森章太郎がエッセイで「美男美女でないキャラでマンガを描こうとしたが、どうやってもマンガにできなかった」と語っていた）。

2019/05/18

[策太郎]

書店でそえこそ目があって購入した作品。”女子大生マミには、誰にも言えない「秘密」があった。”これはささる人にはもっと深く刺さる「母親の認識」があまりにアレだよね

2019/02/06