内容説明
ただの配達。ゴブリンスレイヤーですら、そう思っていた。
牧場の手伝いで配達に出たゴブリンスレイヤーは牛飼娘とともに、ゴブリンの大群に待ち伏せされる。それは、ある祈らぬ者の策謀だった!
一方、ゴブリンスレイヤー不在の一党は、見習聖女の託宣(ハンドアウト)より、雪山を目指すことに。そこは、氷の魔女の統べる永久(とこしえ)の冬の領域だった!
包囲された雪の廃村で、牛飼娘を守り、孤軍奮闘するゴブリンスレイヤー。彼不在の中、女神官は、ゴブリンではない怪物たちの脅威と対峙し、一党の行動を決断していく――。
「――手は、あります」
蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第9弾! ※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
47
牧場の手伝いで牛飼娘とともに配達に出てゴブリンの大群に待ち伏せされたゴブリンスレイヤー。一方、彼が不在の一党は見習聖女の託宣を助けて雪山を目指し、氷の魔女が統べる永久の冬の領域に遭遇する第九弾。珍しい牛飼い娘との二人旅が平穏無事に終わるわけもなくて、彼女を守りつつ試行錯誤して最後まで諦めない彼の孤軍奮闘ぶりと、彼不在で遭遇した強敵相手に見事な采配を見せたすっかりゴブスレさんに感化されつつある女神官の成長が光りましたね。牛飼娘も家に帰る彼を迎えることの意味を改めて噛み締めたのかなと感じた今回の結末でした。 2018/12/13
むっきゅー
46
女神官が、正しくゴブスレさんの弟子であることが見せつけられた話。今巻は、ゴブスレ&牛飼娘チーム、その他&新米戦士・見習聖女チームに分かれた展開。その中でも、女神官がリーダーとして、もしゴブスレさんならどうするかと考えながら、的確に判断を下していくところがメッチャ良かった。「...手は、あります」がカッコいい。牛飼娘はゴブスレさんと二人でゴブリンに囲まれるが、慌てずゴブスレさんを信頼し、正しくヒロインしててこれまた良かったな。2019/01/06
まりも
45
牛飼い娘と向かった地でゴブスレがゴブリンの襲撃に遭うシリーズ第9弾。あの手この手でゴブリンの脅威を描く今作もこれで9冊目になるのか。そりゃあ女神官ちゃんもゴブスレに毒されるわなぁと納得すると共に彼女が逞しく成長した事に感慨深い気持ちになった。これまではゴブスレ一行でイベントが進んでいたけど、女神官の成長を機にこれからは今回みたいな感じで色んなパターンを試せそうですね。今回の件で牛飼い娘も本妻としての格が上がったし、ゴブスレの今後がますます楽しみになりました。2018/12/19
真白優樹
31
ゴブスレが牛飼娘と共にゴブリンの大群に襲われる中、女神官達が見習二人と共に魔女の領域へ挑む今巻。―――例え離れていても、繋がるものがあるから戦える。 牛飼娘のゴブスレお仕事体験、及び女神官のリーダー奮闘記の二本立てで送られる今巻。同時に進行する戦いの中、先人の影響と薫陶を受けた女神官が見事な働きを見せ、守る為に孤軍奮闘するゴブスレを救い出す。ゴブリンよりも格上の敵相手に彼等の泥臭くも確かな知恵が炸裂する、成長と変化の証が熱い巻である。確実に力を上げる彼等の次の相手のゴブリンとは。 次巻も須らく期待である。2018/12/16
まるぼろ
27
さて今巻は珍しく別行動となったゴブスレさんと女神官の其々の奮闘が同時進行で行われるお話です。ゴブスレさんは牛飼娘を伴いながら廃村でゴブリンをスレイ、他の一党はある事から雪山へ、と言うお話。感想はと言えば、女神官のゴブスレさんからの影響の受け具合が頼もしくもあり、先の成長がそこはかとなく不安になって来るような、そんな印象でした…w ゴブスレさんは牛飼娘が居ても尚ゴブスレさんでしたが、牛飼娘がゴブリンの脅威を良くも悪くも実感したと言う意味ではいい内容だったのではないのかと思いました。→2018/12/29