内容説明
世にも高貴な血筋を引く美貌の剣士・舫鬼九郎の時代活劇シリーズ完結編
己を狙う“敵”と決着をつけるべく、仲間たちと甲州街道、中山道を京へと上る!
背中一面を覆う愛染明王の刺青。
柳生新陰流を基に長くしなる剣を自在に操る、美貌の剣士・舫鬼九郎。
天皇を父に、将軍の妹を母に、そして現天皇は双子の妹という、高貴な出自でありながら、内裏と幕府の政争の具となり実父から命を狙われ続ける運命を背負う。
己をつけ狙う“敵”と決着をつけるべく、江戸から京の都へ甲州街道から中仙道を上る九郎たちに風魔衆が襲いかかる!
時は寛永二十(1643)年、三大将軍家光の治世。
柳生十兵衛、荒木又右衛門、幡随院長兵衛、天竺徳兵衛、由比正雪、左甚五郎、高尾太夫、大僧正天海、沢庵和尚、そして鄭成功まで、大江戸オールスターズが入り乱れての大激闘が絢爛豪華に開幕!
解説・西上心太
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mc6ρ助
12
高橋克彦さんの舫鬼九郞シリーズ、堪能させてもらいました。大江戸ロードバトルアクションノベル、でした。しばらくは高橋さんの時代物を検索して楽しませてもらえそうな予感、フッフッフ。2022/02/03
一五
10
シリーズ前作を読んだのが遥か前すぎて なんも覚えてない。高橋さんらしく 仲間でわいわいやるのが変わらない。強すぎ 隠された身分が高すぎる九郎はこれからも仲間と賑やかにやるのかもしれない。 しかし高橋克彦まったく書いてない? おーい、新刊2022/10/10
ryohey_novels
5
シリーズ最終巻。ツッコミどころ満載のはちゃめちゃ話だったが、作者の目指す娯楽時代小説としては満点。かつて敵対していた左甚五郎が仲間になったように風魔の西鬼、南鬼、小五郎が、中盤以降の主役、高澤恒志郎、青柳元七といった強者が皆敵から味方となり、200人近くを相手に大乱闘を繰り広げる圧巻のラスト。又右衛門が九郎の理不尽に命を狙われる境遇を嘆くシーンは高橋氏らしい熱があり、明るい展開が続く中、短い文章で泣かされた。まだ続いてほしい気もするが、蛇足になりかねない気もするので丁度良い完結だったと思う。2024/12/23
かわくん
0
舫九郎のシリーズはこれで一応の区切りを迎えたといえようか。第1作からだいぶ時間が経過したが、これまで主人公とかかわった面々の大部分が京を目指すが、そこにさまざまな困難が待ち受ける。娯楽小説として飽きさせない展開。長編だが、次の展開が気になってつい読んでしまう。2018/08/15