内容説明
時は江戸。 火事で姉と離れ離れになった少女・梅乃が身を寄せることになったのは、お宿・如月庵。 如月庵は上野広小路から湯島天神に至る坂の途中にあり、知る人ぞ知る小さな宿だが、もてなしは最高。 かゆいところに手の届くような気働きのある部屋係がいて、板前の料理に舌鼓を打って風呂に入れば、旅の疲れも浮世の憂さもきれいに消えてしまうと噂だ……。 梅乃は部屋係として働き始めるが、訪れるお客は、何かを抱えたワケアリの人ばかり。 おまけに奉公人達もワケアリばかり。 美人で男好きな部屋係に、いつもパリッとしているがやたらと強い中居頭。 強面で無口だが心は優しい板前、宿に来るお客を全て覚えている下足番。 そしてそれらを束ねる女将。 個性豊かな面々に囲まれながら、梅乃のもてなしはお客の心に届くのか? そして、行方不明の姉と再会は叶うのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
214
上野広小路から湯島天神に至る坂の途中に如月庵はある。最高のおもてなし宿で繰り広げられる人間模様。宿泊客ファーストの思いやりが心に響きます。女将のお松が語る宿名の由来がピッタリきます。そして、提供される料理が本当に美味しそうで、作者の描写力に思わず舌鼓を打ちます。さらに「羽州ぼろ鳶組」シリーズで描かれる江戸の火事を庶民の視線から見ることもできます。このお宿にはまだ隠された秘密があるってことで、お話は続きます。2020/12/03
とし
129
お宿如月庵へようこそ: 湯島天神坂1巻。大火事で姉とはぐれた梅乃が、お宿如月庵で働き始めるが、特別な場所であることに気づきはじめる、樅助、杉治、桔梗、紅葉と訳ありな奉公人、それに訳アリナお客謎だらけです。2021/04/05
やま
126
湯島天神坂1作目 2017.10発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。 悪戦苦闘の部屋係、雪に涙の花嫁御寮、和算楽しいか苦しいか、一人寂しい河童の子の4話。 火事で姉とはぐれた梅乃が、噂の隠れ宿・如月庵で新米部屋係として奮闘する物語です。 梅乃は、どうしてもお客の事情に首を突っ込んでしまう、そして女将から「部屋係に大切なのはお客をよく見て、自分が何をすべきか、何ができるか考えることだ」と言われるが、親身になり過ぎて、つい、つい……、それを如月庵の皆が助けていい方向へ持って行きます。🌿続き→2020/11/20
おしゃべりメガネ
81
昨年、かなりの作品を読み漁った中島さんのシリーズモノでこちらもまたステキな作品でした。時代は江戸にて火事により姉とはぐれてしまった「梅乃」はたまたまの流れで宿屋『如月庵』にて働くコトに。はぐれた姉「お園」との再会を諦めず、宿屋の部屋係を一生懸命務めます。そんな宿屋『如月庵』にはちょっと謎めいた人々が働いており、仕事に厳しくしつつも、そんな中に優しさもあり、何かしら「梅乃」を助けてくれます。相棒「紅葉」もナイスなキャラで、女将の「お松」や料理人たちとの交流もほっこりします。果たして無事に姉と再会できるのか。2025/01/30
はにこ
58
火事で姉が行方不明になった梅乃は如月庵で働き出す。新米お部屋係で失敗しながらも成長していく話のようだ。姉が行方不明になったのは引っ張るのかなぁと思ったらあっさりここで解決。如月庵と梅乃の母のつながりなどまだ謎は残る。次も楽しみ。2021/03/12




