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内容説明
列島を揺るがせた未曾有の震災と、終わりの見えない原発事故への不安。今、この国が立ち直れるか否かは、国民一人ひとりが、人間としてまっとうな物の考え方を取り戻せるかどうかにかかっている。アメリカに追従し、あてがい扶持の平和に甘えつづけた戦後六十五年余、今こそ「平和の毒」と「仮想と虚妄」から脱する時である――深い人間洞察を湛えた痛烈なる「遺書」。
目次
1章 平和の毒(敗戦の光景;「堕落論」と戦後;「牙を抜かれた怪物」;忘れられた江戸の成熟;垂直な価値の基軸 ほか)
2章 仮想と虚妄(首都の不安;「一番豊かで、一番あわれな子供たち」;正統な青春、透明な閉塞;ルネサンス以来の文学の主題とは;「太陽の季節」とその時代 ほか)