内容説明
著者が著した膨大な数の短編を、ジャンル別に集めた文庫オリジナル作品集第4弾は、法廷を舞台に人間心理を深く描いた「法廷ミステリ」。全集未収録作品や、現在入手困難な作品も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
40
舞台の時代が1世紀も離れていないというのに、このセピア感が強烈。とはいえ、リアルタイムでの思い出もあるから、既視感がたっぷり。法廷ミステリとはいうものの、検事、被疑者らの丁々発止を捉えるのではなく、関係者間に蠢く心情の綾、駆け引き等々。。が何とも仄暗く、昭和20~30年の世界が如実に映し出される。5全てはすらっと読めず、気分転換に読んだのに 逆に重苦しく、やっと読み終えて呻吟する始末。「晩景」や「脊梁」に炙り出される長期裁判事例の悲喜劇はじっとり脂汗が出る思いで読ませられた。やはり、凄い!清張さんは。2018/05/22
グラスホッパー
5
ジャンル別短編集、秀作。「脊梁」は、はじめてみる言葉で分水嶺の意味だった。2024/11/04
アン
5
法廷物は大好きですが、これはいわゆる法廷シーンは出て来ず、人生の中で法廷に関わることとなった人達の話でした。でもこれも大変好み。晩景をはじめ、理不尽に振り回されるのが切なかった。2018/07/21
Ryoko
5
6作品収録された短編集。恋人を無罪にするために嘘の証言をしていた女が男の裏切りを知ったときにとる行動が納得できる「脊梁」や苦労してきた女の計算された夫殺しが怖い「一年半待て」は面白い。昔好きで松本清張の作品をよく読んでたけど読み返してみると隙がないというか細かいというか小説じゃなく実際起こったことをそのまま書いているんじゃないかと思うような作品がある。この短編集の中では「晩景」2017/03/23
triton
4
法廷物が好きなので、松本清張だけ集めたなんて!と飛び付き。古いなというのもありましたが、やっぱりおもしろい。『一年半待て』が特に良かった。次は社会派ミステリー、行きます。2017/01/17
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