内容説明
徳川二百年の泰平が文化・文政の爛熟を生んで、人情、風俗ともに頽廃した江戸を舞台に、異端の剣客眠狂四郎を登場させ、縦横無尽の活躍を描く。ころび伴天連が大目付の娘を犯して生ませた混血特有の風貌で女をひきつけ、しかも平然と犯し、異常の剣“円月殺法”をふるって容赦なく人を斬る。昭和31年「週刊新潮」の創刊とともに登場するや大反響をまき起した著者の代表作である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
177
柴田錬三郎の名作シリーズ。 眠狂四郎が醸し出す虚無感 と、円月殺法が格好いい。 転びバテ連が、名家の娘を 犯してできた混血の武士 という設定も、 次々に現れる美女との 関わりも、柴田錬三郎 らしく、読者サービス満載 である。 昭和30年代の剣豪小説、 時代を越えて面白い。 2015/04/26
藤月はな(灯れ松明の火)
70
転び伴天連が犯した娘から生まれた眠狂四郎の活劇を描く。以前、作者のミステリーの艶めかしさに驚いたのですが、ここでも通じていたのですね。操を奪ったり、身包み剥いだりと結構、酷い事をしているのですが、恨みを抱える己の所業に葛藤しているから人は惹かれるのだろうか。幸薄かった亡き母を最も愛するが故に美保代や静香に心を惹かれながらも女性とは一線を引く狂四郎。だが、敵討ちをしようとする少年や形ばかりの忠義による策略に翻弄される密偵、武士に肩入れする。それは彼らになりたくともなれなかった自分を見出したからだと思います2021/02/28
優希
45
人情の町に現れたダークヒーローという印象です。容赦無く人を斬るのが格好良く見えました。続きも読みます。2022/05/12
ken_sakura
21
とても面白かった。私は物語にどう惹き込まれたのか、いつどこで円月殺法に納得しているのか?分からないうちに著者に斬られたヽ(´▽`)/江戸時代後期、文化文政。眠狂四郎(ねむりきょうしろう)シリーズ第1作。週刊新潮に連載されたとの1編30Pサイズの20編の短編集。1編がきっちり面白く、眠狂四郎を始めとした登場人物も魅力的だし、魅力的になっていくのが楽しい。悪の親玉の備前屋が結構好きだったりします(^。^)文章が読んでいて気持ち良いのも印象的。2017/09/22
Kira
20
購入して何度目かの再読。狂四郎の物語はすべてここから始まるのだが、この巻の台詞や独白には「!」マークが多くて、少しばかり違和感を覚える。他の登場人物の台詞はともかく、狂四郎の台詞に「!」は、なんかそぐわないような気がする。エピソードはどれも何度読んでも面白い。2022/12/16
-
- 電子書籍
- 治癒魔法の間違った使い方 ~戦場を駆け…
-
- 電子書籍
- 初級魔術マジックアローを極限まで鍛えた…
-
- 電子書籍
- マヌケなFPSプレイヤーが異世界へ落ち…
-
- 電子書籍
- 安曇野殺人旅愁 - 長編推理小説
-
- 和書
- 円盤物語