内容説明
江戸を出て、京・大阪に旅する狂四郎に絶え間なくふりかかってくる剣難と女難――。脂粉の香りに包まれた柔肌を欲情に燃やす将軍家斉の娘高姫。柳生流剣法を使い、執拗に狂四郎を襲う公儀直参の御庭番たち。死地に立った時の虚無感の中で鋭く冴えわたる円月殺法……。狂四郎をめぐる事件は、いよいよ凄絶と妖艶を加えるが、奇想天外の活躍で次々と解決してゆく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
183
眠狂四郎が痛快に 備前屋たちの陰謀を 暴いていくのが本当に 気持ちよい。 狂四郎も取り巻く美女群も 健在で、疲れた時に1話 ずつ、読むと気が晴れる。 血を吐いた美保代、蹂躙 された静香、…美貌の 女性たちの幸の薄さが 昭和の時代小説らしい。 2015/05/16
優希
42
狂四郎の代名詞である円月殺法の生まれた経緯がわかります。壮絶で妖艶な方へと物語は紡がれていきますが、己の活躍で解決していくのが格好良いです。2022/05/12
ken_sakura
17
面白い。眠狂四郎の第2巻。20編の短編集。どうして美味しいのか分からないけど妙に美味しい、そういうものを食べている様な気分で読める物語でした。備前屋が出て来ないのがちょっと寂しい。静香を始め、女性の登場人物に気の毒なことが多い(;_;)大塩平八郎と鼠小僧次郎吉は眠狂四郎のお友達(^。^) 2017/09/29
Moonlight_Hope
13
▶雛首を廻る篇はわたしにはよく飲み込めない描写や展開があり読みづらさを感じた。柴錬が紡ぐ言葉が馴染まない時代に生きているからだろうか。 ▶雛首以降の篇は狂四郎が旅空の下でニヒルに生きている。鼠小僧や大塩平八郎が登場し、狂四郎=孤独な剣士とも限らないようにも読めるし、逆に孤独が際立つ篇も感じられる。 ▶…それにしても、やたら狂四郎がモテまくります。 令和の今なら「性暴力」で訴えられますがな。まっ、狂四郎ならそういう女もバッサリ殺るだろう。 キャラとしてそれが許されるし、今を生きる私は快哉を送る。2024/02/03
Kira
10
図書館本。再読。狂四郎の秘剣円月殺法が編み出されたいきさつが語られる「槍と驕姫」を収録。狂四郎の物語を読めば読むほど、その豊かな人間性が見えてくる。ヒーローは、こうでなくてはね。2021/11/01
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