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内容説明
従来の日本文学における〈時間〉〈作品〉〈作家〉の概念を根底から解体し、民俗学的国文学研究として、特異な分野を拓いた折口信夫。その国文学の〈発生とその展開〉に関する、和歌史を主題とした具体論にして各論。「女房文学から隠者文学へ」「万葉びとの生活」「古代民謡の研究」など、古代と近代との対立と融合をめざした、折口万葉論の集大成ともいえる13篇を収録。貴重な全巻「総索引」付き。解説・長谷川政春/安藤礼二
(目次)
短歌本質成立の時代―万葉集以後の歌風の見わたし/女房文学から隠者文学へ―後期王朝文学史/万葉びとの生活/万葉集の解題/万葉集のなり立ち/万葉集研究/叙景詩の発生/古代生活に見えた恋愛/古代民謡の研究―その外輪に沿うて/日本書と日本紀と/相聞の発達/日本文章の発想法の起こり/お伽草子の一考察
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
∃.狂茶党
11
ある程度、折口的には区切りかもしれないが、ここにあるのは入り口の議論であるように思える。 言葉の世界は、現実がそうであるように、孤立してあるわけではない。 プレパラートに切り出されたようなものを、いくつも顕微鏡で見ていく。 国文学とはそのようなものであるようだ。 時の変化、時による変化。 そういったものを、折口は解読せんとする。 その、折口の読み自体も、取り込まれていくし、本を読むことは、読みの迷宮に参加することでもある。 だって、結晶化する前の、流動的な言葉なんですから。2022/12/04
roughfractus02
7
伝説は現実の土地に発生し語られた伝承であり歴史と区別がつかないと著者はいう。本書は科学的観察の場となる平坦な時空を人間中心に文献を並べる19世紀的歴史と異なり、神の言葉の流出として歴史を捉える。神の優越からその言葉にある人世を良くする神の三徳(智慧・慈悲・残酷)を抽出する著者は、『万葉集』に神と交流する人々の感情生活の表現を見る。同じ生活様式の集団を階級と見なす著者は、この歴史観において平安の公家階級とそれ以外(百姓と奴隷)を分け、公家階級内の巫女の後身としての女房、階級から出る隠者へと文学の変奏を辿る。2025/03/13
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