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内容説明
「本論を読み解く上で、これ以上に優れたシリーズは他に存在しない」(安藤礼二)
折口にとって「古代」とは単に歴史の時代区分を示すものではなかった。熊野への旅で光輝く大王崎を眼前にし、その波路の果てに「わが魂のふるさと」を感じたことを「かつては祖々の胸を煽り立てた懐郷心(のすたるじい)の、間歇遺伝(あたいずむ)として、現れたものではなかろうか」と記す。「古代研究」はまさに彼が実感を通して捉えた、古代的要素の探求なのである。全論文を完全収録する決定版!
解説・池田弥三郎/安藤礼二
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
6
柳田國男に促されて沖縄に渡り、帰路壱岐に寄った際に著者はその民俗学的モチーフを自己のものとしたという。その際著者は、植物の分布から習俗の範囲を調査した柳田と異なり、自ら直観した常世を導出した古代人の異郷意識というビジョンが各所に存在するマレビトやヨリシロに見るシャーマニズム的儀式に継承され、または物語化しているのではないかという演繹された仮説を確かめる探訪の形を採る。「信太妻の話」「翁の発生」の論考を含む本書は、この物語化を盆踊り、祭り、小栗判官等の芸能に見出し、海から山へ古代シャーマニズムの痕跡を辿る。2025/03/09
原雄一郎
3
冒頭の盆踊りの箇所だけ読んだ。内容も然ることながら、どうやってこういう研究を実践するのか、とても気になった。おそらく、長く長く、道標も無い道のりだとは思うけど、各々がこのような方法で各々の知りたいことを研究していけば、世の中はもっと豊かになるだろうと感じた。2017/02/20
あかつや
1
霊魂の話と祭りの話。「餓鬼阿弥蘇生譚」が特に面白かった。「ひだる神」には私も山で取り憑かれたことあるよ。あれはほんとに動けなくなるんよなあ。これは全ての論文について言えることだけど、折口がある言葉を別の言葉に繋げて論を発展させる所がワクワクする。発想の閃きで難所を一気に飛び越える感じ。学問的にそれを確かなものとするにはもう1つ2つ根拠がいるんじゃないかって気がしないでもないけど、こちとら読み物として楽しんでるだけだからそういう場面で無責任におおっとなる。あと論文の枕にさらっと描写される日本の風景が美しい。2023/01/22
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