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内容説明
北海道警の刑事・阿久津亮平は8年前に起こった「箱折連続殺人事件」を追っていた。周囲の呆れ顔をよそに熱心に捜査をする中、知り合ったのが咽喉科医・四鐘彰久。静かな佇まいの有能な医師で、協力を約束してくれた。一方、道警内部の軋轢に苦悩する阿久津…そして、実は四鐘こそ「箱折犯」その人だった――!! 血と暴力と追憶に彩られた黙示録クライムスサスペンス、ここに開幕!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
86
読友さんの感想と個人的な嗅覚に引っ掛かってしまい、遂に読んでしまいました。警察の威光によって犠牲になった鏡君の姿と四鐘の怒りに満ちた存在理由、悪魔の聖書を写本したとして拷問を受け続けた見習い僧の痛ましすぎる問い掛けに『プリズナーズ』、『コクソン/哭声』を連想して辛い。しかし、グロテスク描写の中でデフォルメ絵が可愛すぎて思わず、和んでしまいました。藤さんと真野さん、どうか、無事でいてくれ・・・。そしてあとがきでの作者の作品や読者への真摯な姿勢に「この作家さんは作品を描き続いて欲しい」と思わずにいられない。2017/05/30
眠る山猫屋
59
先ずは様子見。道警ですか、確かに以前は事件多かったな。道警が初動捜査のミスを隠蔽するため、一人の警官に罪を被せて終わらせた箱折殺人事件。ひとり事件を追う阿久津がある耳鼻科医師と出会った事で、歯車が再び動き出す。オカルト要素を孕みつつ、犯人と刑事の情念が絡み合う。主人公の周りにクズが沢山いるので、片付けてくれる犯人さんに寧ろ好印象。揺るぎない信念に基づいて行動する孤高の殺人鬼のこれからが気になる。2018/05/17
くりり
50
献本70/88。生きたまま間接を折り畳まれる猟奇殺人事件「箱折り」、お近づきにはなりたくない。 2018/01/21
miyu
44
単行本を朝から手に入れて(9時オープン丸善丸の内グッジョブ!)仕事超忙しなのに無理やり休憩にして何度も読んだ。舐め回すように読んだ。だからある意味では四鐘センセーの舌より私のほうが不気味だ(笑)雑誌連載中より加筆されてさらに重厚さが増している。梶本先生の作品はいつでも人物の掘り下げ方が単純ではないから善玉に見えてもダークな物を感じてしまうし、その一方で異常者のどこかに惹かれる気持ちが抑えられなくなる。四鐘先生の過去って一体?阿久津と加賀美くんの間には何があったの?次の幕開けまでいても立ってもいられないよ。2017/05/09
くさてる
26
「コオリオニ」の次に読んだので、漫画的完成度がさらに高くなっている気がして胸がときめいた。暴力とサスペンス、胸湧き踊るグロテスクなあのオペラの構成が絶妙(そして挟み込まれるあの可愛いふたりの場面!)。とにかくこの物語がどこにたどりつくかを知ることができるだけでも続きを読む価値がある。いやもう、ほんとう、これからですよこれから!2017/05/22