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内容説明
ホラー小説界の巨星ラヴクラフト、その「コスミック・ホラー」のすべてが込められた生涯最大にして最恐の名作を、ラヴクラフト描きとして最高の評価を受ける絵師が、待望のコミカライズ!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
59
近年待ちわびていたデル・トロによる本作の映像化は立ち消えになってしまったようで残念だが、まさか田辺剛がこの作品を視覚化してくれようとは思ってもみなかったことで狂喜しているといって過言ではない。読み進めながら紙面に定着させられた情景は僕の頭の中で映像と化して展開していく、逃げ場のない南極大陸で遭遇するまさにコスミックホラーな出来事が…僕のワクワク感を刺激して止まない!2016/11/02
眠る山猫屋
48
1931年ミスカトニック大学南極遠征隊は四人の教授たちに率いられ、未知の大陸へ向かった・・・。物語の半ばまでは普通に進むが、生物学のレイク教授が不思議な紋様を発見したことから動き始める。次第に暴走するレイク教授。誰も見たことがないような巨大な黒い山脈。異世界を映し出す蜃気楼。百年も昔ではないのに、人間はこんな機材で南極へ挑んでいたのだな。モノクロでしか表現しようがない世界を、モノクロの絵師が描きだす潤沢さ。2018/09/26
ぐうぐう
32
まずはなんと言っても、田辺剛の画の凄さに圧倒される。一見、写実的な画風に思えるが、写真であれば、ここまでの恐怖を感じることはないはずだ。異様なまでの描き込みは、現実に近付くための行為としてあるのではなく、ラヴクラフトがその脳内で想像しただろう世界に近付くための行為に他ならない。真白き南極大陸の奥深くに聳え立つ漆黒の山脈。光の中の闇こそ、真理を秘め、だからこそ恐怖を抱かざるを得ないことを、ラヴクラフトは知っているのだ。2021/07/06
あたびー
24
読んだの2022/05/26
おにく
24
圧倒的画力と劇画タッチでコミカライズされた、H・P・ラヴクラフトの“狂気の山脈”です。“19世紀末、南極大陸における学術調査に乗り出したミスカトニック大学の遠征隊は、カンブリア紀以前の地層から未知の生命体の痕跡を発見する。この発見に取り付かれ、別動隊を組織して調査に挑んだレイク隊は「今世紀最大の発見をした。」という無線を最後に消息を絶つ…。”ラヴクラフトの原作モノをパロディやマンガタッチでなく、直球ど真ん中でビジュアル化した作者の表現力に息を飲みます。まだ一巻目が出たばかりで、続きが待ち遠しい一冊です。2016/11/01