内容説明
旗本の跡取りだが、ある事情で白猫の姿になってしまった宗太郎(通称:猫太郎)。善行を積んで元の人の姿に戻るため、裏長屋でよろず請け負い家業「猫の手屋」を営んでいる。同じ長屋に暮らす賑やかな面々と日々を過ごす彼のもとには、鼠退治から果ては幽霊供養まで、様々な依頼が舞い込んで……。奇妙奇天烈な猫のサムライが活躍する、泣いて笑えるあやかし人情時代劇、開幕。
目次
迷子地蔵
鳴かぬ蛍
思案橋から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
432
ほのぼの大江戸ファンタジー。おもしろいっちゃおもしろいが、個人的にはもう少し刺激とか、どんでん返しがほしいかな。しかし、かなりディテールにはこだわっていて、読んでいるだけで当時の人々がどのような暮らしをしていたのかが手に取るように伝わってくる。文章の書き方も丁寧。しかし、やはり、なにかこう……刺激が足りない。全部描き下ろしのようだが、一冊の本としてもう少しまとまりのようなものがほしかったような気もする。単に、肌に合わなかっただけなのかもしれないが。2016/06/19
Aya Murakami
158
ナツイチ2017対象本。 最近youtubeとtumbraで存在を知ったfinalspaceという作品にavacatoという猫獣人キャラがいるのですが、SFではなく時代劇な舞台で猫獣人を見ることになってビックリしながら読み終わりました。 元は人間なのに化け猫扱い(嫌われているわけではない)されたりねこみみがカワイイといわれて生き恥かいたり…、ちょっとジブリっぽいファンタジーな作品でした。映像化するなら実写よりアニメだろうな…。2018/05/27
小梅
151
武士が何故、猫の姿になったのか?説明がないまま話は進む。なんとなく甘いものが食べたくなる(笑)これから先が楽しみなシリーズです。2017/07/24
新地学@児童書病発動中
135
ユーモラスな表紙が気に入って、読んでみた。猫の姿になってしまった若殿が江戸の長屋で暮らしながら、便利屋とした暮らしていくお話。ユーモアたっぷりで、笑えるところが多い。リアリティはないが、良く出来たお伽噺として楽しめる。猫太郎は善行を積まないと人間に戻れないという設定が面白い。短編の連作という形をとっており、私は1話の「迷子地蔵」が好きだった。父と母の仲を案じて、一計をめぐらす子供の気持ちがいじらしい。子供のために働いた猫太郎もご褒美をもらえて、めでたしめでたしの結末。2017/02/13
Ame
127
夏フェアの平積み棚に並ぶキラキラした装丁の中でひときわ目を引くしぶ~い和風の絵に思わず手が伸びました。あらすじを読んでも着想は新鮮味に欠けるし、少し前に流行ったあやかしものか…と全く期待せずに読み始めましたが、緩急をつけた巧みな場面展開と江戸の町並みが浮かぶ見事な情景描写に最後まで愉しめました。ほっこり人情もので後味も◎。子供たちが活き活きとしてる物語はいいですね。実直だけど少し堅物、長屋の面々に振り回される主人公もとても魅力的です。はたして主人公は無事人間の姿に戻れるのか?2015/08/15
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