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内容説明
「ドイツ人がヨーロッパでユダヤ人になしたと同じようなことを、われわれは太平洋で日本人に行ってきたのである」
開戦後、陸軍パイロットとして南太平洋に派遣されたリンドバーグ。
ラバウルでの壮絶な空爆戦、零戦との一騎打ち――
そこで目にしたのは米兵による日本軍捕虜への蛮行であった。
戦争がもたらす残虐行為の連鎖、アメリカの自由と民主主義とは、人間が目指した文明化とは何なのか。
未来への警句は、今なお重く響く。
(目次)
大戦前夜――米本国で(承前)
第四章 ファシスト呼ばわりされて―― 一九四一年
進む参戦づくり/真珠湾火だるま/
戦時下――米本国で
第五章 現役復帰、かなわず―― 一九四二年
大統領のしっぺ返し/ゼロ戦は勇敢で優秀だ/B24は欠陥爆撃機だ/バターン惨敗の真実/愛犬ソニーの死/生還率の高いB17/フォード帝国ゆらぐ
戦時下――米本国で
第六章 戦場も根回しだ―― 一九四三年
最前線―南太平洋で
第七章 日本軍と対峙した日々― 一九四四年
ラバウル爆撃行/捕虜をとるな/空中戦の一騎討ち/残虐行為の悪循環
終戦時――ヨーロッパで
第八章 廃墟の中に立つ―― 一九四五年
殺人と凌辱と略奪/科学者を取り込め/生と死の尊厳
主要登場人物
リンドバーグ略年譜
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぞだぐぁ
0
上巻と同じく新潮社版が読書メーターになかったけど同じ訳者だったのでこちらに感想。 こちらはWW2が始まってからの内容。日本が攻撃してきてもしょうがないことをアメリカ(ルーズベルト)がしているとか真珠湾攻撃が成功するように仕向けているような感想もあったが、反戦ではあっても戦争が始まったのだから愛国者として勤めようってする文言が多く出る。 また、コルセアの飛行中の救命いかだや過給機・発動機のトラブル等に実際に現地に行って(時には操縦桿を取り機銃を撃って)対処した話は戦闘機の技術関連の話に関心がある人に(続く2021/09/11
影実
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リンドバーグによる第二次世界大戦前夜から終戦までの日記。下巻は1941年9月12日から1945年6月11日まで(途中中断あり)。「夜、砂浜に立って星空を見上げたとき、人間はかかる美しさをこの世界から隔てる科学なるものをなぜ進歩とみなすのであろうかと不思議に思う」「戦時下では敵味方とも、無差別攻撃を行う口実はいくらでも見つかるのだ」「日本兵が何をしでかそうと、われわれがもし拷問をもって彼らを死に至らしめれば、われわれは得るところが何一つ無いし、また文明の代表者と主張することさえ出来ない」2018/11/10