内容説明
19世紀イギリス――。誰にも内緒で小説を書くことを趣味にする少女・アリス。家が没落したため、家庭教師として働き家族を支える彼女は、ある日、舞踏会で“鋼鉄のプリンス”と呼ばれるウィンダミア公爵と出会う。彼の第一印象は最悪なものだったが、翌日、アリスのもとに公爵家から使者がやってくる。アリスが小説を書くことを知った公爵は、彼女を秘書として邸に迎えたいと言ってきて…!?
目次
プロローグ 灰かぶり姫の舞踏会
第一章 アリスはラヴェンダー・ブルーの妖精のドレスに導かれて
第二章 貴婦人は日に三度の身支度を要求されて
第三章 薄紫の羽の妖精は秘密のアトリエから羽ばたいて
第四章 恋人たちはラビリンスの闇に迷いこんで
終章 愛は英国公爵の瞳に導かれて
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
琉楓
5
このシリーズは全て読んでいますが、一番好きなお話でした。怜悧で、少年のような純粋さと不器用さを隠し持つ公爵の心の傷を癒していくヒロインが素敵でした。そして、彼女はただの没落貴族のお嬢様でないところが良かったです。まだ女性が自由でない時代にしっかりと現実を見据え、自らの道を進んでいこうとする強さを持っていました。そんな彼女に惹かれていく公爵の気持ちに共感しながら読みました(笑)ラストのくだりはひたすらロマンチックです!二人で創り上げた物語も素敵なお話でしたv2011/01/06
MamaxKoko
5
前回のお話よりは甘さ控えめ、でもロマンス溢れる話だったw本筋とアリスの書く小説がリンクしていて2倍楽しめる内容w途中で小説の方も続きが気になり始めた!温室での公爵の甘えようにはキュンww秘密の部屋設定も良かった!あと、あれだけ公爵が画家としてアリスの体に惚れ込んでいたのでてっきり描きたいデッサンはヌードだと思ってた(笑)残念w2010/12/31
U
5
面白かった!とことん己の創作にだけは強欲なところが、すごくいい。ラブ方面も互いの創作の情熱表裏一体な感じで、言葉の回し方も素敵。比喩の使い方がロマンス小説っぽくて、雰囲気にぴったりでしたーv しかしなんというか、公爵より小説家に導かれている気が(笑)かっこいいよ、自立心旺盛な小女。2010/12/30
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
4
恋人たちのファンタジーヒストリカルシリーズの中でも一番本当にありそうなお話しです。階級の違う娘がある理由から公爵の秘書に!そして恋におちてゆく!!恋愛もの好きにはおススメです。
月とお茶会
4
ヒーローがクール系だったのが良かったです。妖精の物語も現実と絶妙にリンクされていて二重に楽しめました。あとは野暮だけど例の伯爵令嬢がラストどんな反応を示したかまで書いてあったら、もっとスッキリしたかも(笑)。2010/12/31