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内容説明
星の子学園――親と離れて生きざるを得ない子供たち。親への思慕。親への反発。
新たな親の出現。その中で成長していく彼らの姿を、園の片隅で見つめてきたポンコツサニーだったが、やがて「別れ」の季節がやってきた。
渾身作、堂々完結!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
80
ずっと児童施設で働いてきて、SUNNYを読むとき傍にはいつもそこで出会い生活を共にした子どもたちの姿があった。最終巻ではその子たちのことを書きたいと決めていた。家族と一緒に生活するので、我が家の娘や息子にその子らが言う。「俺だって、お前の父さん母さんのもとに生まれればもっとまともに生きられてる」。やっぱり神様は不公平だと思うのだ。どんなに求めても親の温かいぬくもりを手に入れられない子らがいる。世間を騒がす殺人事件の被害者が以前施設で関わった子だとわかった夜、読み終えた。何に憤ればいいのか・・やはり神様か。2016/07/16
かっぱ
41
最終巻。うちの近所の1階がお好み焼き屋になっているマンションの駐車場にボロボロのサニーがあります。タイヤがパンクしたままなので動きそうにはない。色は青系統なので星の子学園のサニーとは色違いですが、この車を見るたびにこの漫画のことを思い出します。それとボビー・ヘブという黒人歌手が歌っていた「sunny」という曲。恋人を太陽に例えて歌っているのになんか物悲しい感じがするので、この漫画を読むと頭の中で自動再生されます。子供たちが巣立っていく。朽ちたサニーはそのままにして。太郎だけが永遠の子供のままのようです。2018/09/22
Die-Go
38
児童養護施設「星の子学園」で生活する子ども達。現実から逃げたくなることもある。夢の世界に浸りたくなることもある。それでも向かい合って生きていかなければならない。そんな子ども達の生きる道を訥々と描く。こんなに切なくなる漫画は初めてだ。★★★★★2020/07/19
ベル@bell-zou
35
「お前、やっぱ凄いわ、サニー!!」「オレら、どこへかって 好きなとこ 行けんで!」自分の居場所を自分で決めることの難しさ。大人になってもそれは変わらない。でも、自分で決めたことなら言い訳できない。だから立ち止まることはあっても、また進めるのかもしれない。さようなら、は、始まりの言葉でもあるのだ。「ちょっと あんたらァ!そんなんしとったら さよなら会する前に ジジイになるで!」きぃちゃん、最高。あと、くりまる、かわいい。2019/12/15
ぐうぐう
30
大人の事情で星の子学園に預けられた子供達。そこで子供達は楽しく過ごしながらも、そこが本来の自分の居場所ではないことを知っている。はるおとせいは、学園を抜け出す。学園が嫌だからではない。自分の居場所を、ただただ模索するあまりの行動なのだ。「ただいま」「おかえり」。その言葉を繰り返しながら、子供達はやがて学園から旅立つ。どこへ? 大人へ。少年期の通過儀礼、壊れた日産サニーは、子供達の純粋な想いの象徴だ。(つづく)2015/11/12