内容説明
篠田大介は、エリート営業マン。お見合いした静子は、笑顔のかわいい、たよりなげな印象の女だった。悪ずれしたところのない静子にいとしさを覚えて結婚を決意。だが、新婚旅行の初夜に……「無邪気な女」。男は指の美しい人妻・映子に溺れた。駆け落ちをしようと待ち合わせたバーに届けられたものは……「夜のアスパラガス」。日常にひそむ恐怖の戦慄を描くホラー劇場12編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
67
阿刀田高さんのホラー括りの短編がおさめられています。最後に背中がゾクッとくるような話ばかりでした。日常に潜む恐怖を潜ませているのだと思います。怖い人には怖いだろうなという感じでした。当たり前の中にある怖さを描こうとしたような印象です。そこがこの作品の闇なのかなぁと。短編の名手のホラーはやはり味が違います。2015/08/03
K
20
私の大好きな一冊である『ナポレオン狂』の作者さんによるホラー短編集ということで読んでみました。 感想はというと、こちらの期待に反して肩透かしな内容で、半数以上のお話が不倫や浮気、結婚の失敗話であるため、ホラーを読んでいる気が全くしません。また、オチのキレも『ナポレオン狂』に全く及ばず、とにかく期待はずれな一冊でした。とは言っても期待が大きすぎたからイマイチに思えただけで、普通に読んでたらそこそこ楽しめた気がします。 最近、批判的な感想ばかりなので次の一冊こそは楽しめるものが読みたい...!!2019/05/05
サーフ
14
この本に収録されているのはどれもゾッとさせる恐ろしさを秘めた作品達だった。正直何作かはオチが途中で分かってしまう物もあったがそれでもラストの行まで読み終え物語の核心に触れてしまった時のゾクッとくる感覚は読んでいて格別。「冷たい関係」「真夜中の料理人」「屋上風景」あたりがお気に入り。2023/03/14
KAZOO
12
「白い魔術師」に続いての阿刀田さんの再編集版短編集です。前はペダンティックというキーワードに対して今回はホラーということでかなり怖い話があります。しかしながらどうも男と女のドロドロしたものが多く、私には怖いのですが趣味に合うかというとどうもダメでした。不倫がらみの話が多く、どうも作品に没入できるものがあまりなく最初の「菊の香り」のようなものをもっと多く入れてほしかったと感じました。2013/12/17
margarita
11
阿刀田短編ホラーくくり。最後に、すこーし、背筋がゾクッとする話。結局「人間にとって、何が怖いか」をものすごーーーく突き詰めたんだろうなと思わせる、何とも唸らせる作品集で、そのものが怖い…というよりも、普通の人には何でもないことが、怖い人には怖いだろうなぁ…という感じ。逆にその方が日常に潜んでいそうで怖いよね。そういう怖さを追求したんだろうなぁ。いやぁ、とっても読みやすいしゾクッとするし、色々考えさせてくれるしで、とにかく流石の名手です。2014/02/11
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