新装版 小説太平洋戦争 (3)

個数:1
紙書籍版価格
¥1,100
  • 電子書籍
  • Reader

新装版 小説太平洋戦争 (3)

  • 著者名:山岡荘八【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 講談社(2015/07発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062931359

ファイル: /

内容説明

活路をニューギニアに求めて大軍を上陸させた日本軍だが、米軍の反撃は圧倒的な物量とともに予想をはるかに上回る速さだった。増援の一兵も送れず炎熱と飢餓のなかで軍は壊滅。ビルマではインパール作戦の火蓋が切られたが、思わぬ作戦齟齬の罠が待ちかまえていた。鬼神も哭かしむる壮烈な戦いの果ては。【内容は山岡荘八歴史文庫版「小説太平洋戦争」と同一です】

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

at-sushi@ナートゥをご存知か?

53
米豪の圧倒的な物量の前に、超人的な行軍も虚しくニューギニアを追われる日本軍。一方ビルマでは、かのインパール作戦が決行される。陸の三馬鹿とも言われる牟田口中将一人が責められがちだが、一概にそうとも言えない内情が明かされる。(それでも責任割合で言えば、彼の性格が占める所大と思うが)それにしても、戦力差をものともせず敵を苦しめ、敵将をして「他国に比肩する陸軍なし」と言わしめた当時の日本兵の屈強さは、ほとんどサイヤ人。 その度を過ぎた従順さが、かえって兵站を無視した命令を発する側を甘やかしたとも言える。2022/08/12

タッキー

13
この巻は徐々に消耗する日本軍というところ。軍隊は上からの命令は絶対なので、どれだけ無理と分かっていても従わないといけず、そこでまたみすみす多くの人が亡くなっていく。食料も補給もない中で、勝てる訳がないのになぜ戦争を続けないといけないのか、本当に当時が気の毒に思いました。そしてもう一つ思ったのは、戦争は殺し合い。いかにたくさんの人を殺す技を身につけるか、それを身につければ勝ちで、周りからは賞賛されるということ。こんな残酷なことはありません。読むのが辛い巻でしたが、まだまだ続きます。2023/03/15

Hiroki Abe

11
もはや日本の敗戦は決定的になり、残されたものは司令部の気狂いともとれる悪足掻きと、無私で皇国に尽くす将兵たち。現代から俯瞰的に偉そうな意見を言うつもりはありませんが、それでも司令部の幼稚さは醜悪な印象を持ってしまいます。これ以上の地獄が待っているであろう後半、またも気絶しそうになりながらも読んでいこうと思います。2015/08/06

m.taya

4
ニューギニア戦線からビルマ独立の歓喜、インパール作戦の失敗までが第3巻。日本陸軍があっという間に内外部から崩壊していく。このころすでに戦いは物量戦に移行し、日本軍は進軍速度と突撃、奇襲で緒戦には勝利するものの、補給が続かず、実行不可能な命令により大敗を喫していく。軍内部の詳細を知ると余計にやり場の無い憤りが募る。

rinrinkimkim

3
4000mの山に登らせるのも、アイツ嫌いって進軍バックれるのも、部下を思い住民を思い畑耕し地下街作って終戦まで戦うのも親分。先頭に立ち旗ふるトップの違いでシモジモの運命は変わる。吉村氏の作品で軍艦放火して沈めちゃう海軍の話に驚いたが、命令違反も驚いた。読んでいてやるせない。乾坤一擲が多すぎ!アチコチで乾坤一擲しすぎ!陛下の兵士たちを救ってほしいのお言葉が切なく響きました。3巻目になるともはや小説ではなく山岡さんの叫びにしか読めないです。きっとご本人もつらいつらい執筆だったことでしょう。遺骨収集サイト開く2018/01/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9734033
  • ご注意事項