内容説明
長崎奉行手附出役(てつきしゅつやく)として、天領・長崎で縦横無尽に事件解決に当たる近藤重蔵。そんな重蔵の前に現れたのは、江戸の地で最愛の人、音若を無残にも殺した仇敵りよだった! りよはなじみの悪党・喜兵衛の一味と行動を供にし、長崎でも悪事の限りを尽くす。重蔵は音若の仇を討つことが出来るのか。傑作時代小説シリーズ第5弾。
目次
第一話 かどわかし
第二話 仇敵
第三話 おとり
第四話 島抜け
第五話 陰の声
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田 光貴
6
シリーズ5作目。正直今作自体は今一つ地味な印象だが、最後に物語が大きく動きだしたので続編に期待。2016/04/19
のりべぇ
6
近藤重蔵始末記五巻。あれ?長崎篇もうおしまいか。 展開が早くないか。もう少し続かないと、キャラに馴染め切らないヨ。 ネタの話しの展開も良いのに、今一つ入りきれない、もどかしい。 この人の作品は、長編の方が好きかも知れない。 さて、いよいよ蝦夷篇か。これが楽しみだ。2015/07/10
上屋敷
5
択捉島探検家の幕臣近藤重蔵が活躍するミステリー時代劇。長崎編第二弾。前巻は長崎におけるコネクション作りが主でしたが、今巻でいよいよ密貿易の核心に迫ります。島津方の妨害も激しく一進一退の攻防が続く中、驚きの結末が。ラストで、重蔵はとんでもない大物と直接対峙します。細部はもちろんフィクションではありますが、この人ならばあるいは!と思わせる登場で思わず唸りました。調べ物についてもいい感じで情報入手できたので、満足です。2025/11/02
鬼山とんぼ
4
今回はいつも気になってしまう「老練な判断をするのに若者」という重蔵の年齢問題が意識されない流れになっており、長崎での抜け荷の取り締まりという本務に沿った短編5連作となっている。特に最後の表題作は奇想天外なクライマクスで、宿敵の女盗賊に得意の鞭で痛打を加えることとなり、心中で快哉を挙げた。2017/09/03
Kyo's
4
長崎編、まだやり残したことがあるような気がするけど、これで終わりなのかー。江戸編の軽妙さは完全に陰をひそめ、重たーい話が多くなってきましたが、まあ面白い。重蔵、他のことは何でも知ってるかのような万能さを示すのに、なぜりよのことだけは先手を取られるのかが不思議。ちょっとやられ過ぎじゃないかなあ。2017/04/22
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