内容説明
傲岸不遜、腕が立ち頭も切れ、22歳の若さで火盗改(かとうあらため)与力を務める近藤重蔵。付け火の予告に拵え角力(ずもう)、葵御紋の怪盗一味。寛政の江戸を跋扈(ばっこ)する悪党どもに、江戸の奇傑・重蔵が立ち向かう。十手替わりの赤い鞭が唸り、冴え渡る推理で怪事件を解決。痛快無比、大評判の傑作時代小説「重蔵始末」シリーズ第2作。
目次
第一話 吉岡佐市の面目
第二話 吹上繚乱
第三話 じぶくり伝兵衛
第四話 火札小僧
第五話 星買い六助
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鬼山とんぼ
3
第一作で感じた、二十歳を超えて少しという年齢の割に老成し世間ずれした主人公近藤重蔵の設定、キャラクターへの強い違和感は依然残っている。だがこの本では愚痴の多い脇役(事実上は主役かも)の同心がいい味を出しており、5編の各ストーリーの小気味よいスピード感によって大分薄まっている。軽く読める捕物帖小説としては十分楽しめるレベルでした。2017/01/11
らくだ
3
実在した近藤重蔵の火盗改与力としての活躍を描いた連作短編。まあ普通に面白いけど、同じ著者の時代物では「道連れ彦輔」のほうが好み(^^)。2012/10/27
ツヨシ
3
逢坂さんらしく和風西部劇という感じです。保安官が街のならず者をやっつける!残念なのは(一)が凡庸だったので、継続しての読者が減ってしまったのでは?2010/09/17
Kyo's
2
一で感じた違和感がだいぶ払拭されて、時代物として読めるようになってきました。キャラも安定してきた。重蔵の超人的キャラ付けが、若干ご都合主義という気がしないこともないですが、下役の二人や周りが文句が多いところでバランスが取れてる。2017/04/15
Kanhyoe
1
なかなかいい味が出てきたなあ。2015/06/19