オーバーラップ文庫 フレイム王国興亡記 3

著者名：疎陀陽【著者】/ゆーげん【イラスト】

オーバーラップ（2015/01発売）

• ISBN：9784865540215

内容説明

テラ港湾事業に弾みをつけるため奔走するコータとエミリ。一方、ソニアはコータの手法ではテラを幸せにできないと信じ一計を講じる。
テラをより良くするため――目的は同じなのに空回りする想いと生じる隙。
テラを狙う狡猾な“悪魔”たちがその隙を見逃すはずがなかった――。
ソルバニア国王カルロス１世と若き天才商人レインが繰り出す一手に翻弄されるテラ、そしてエミリ……絶体絶命のピンチで“魔王”コータの魔法は通用するのか？
「それでは――反撃、開始ですね？」
普通の『銀行員』が世界のルールに挑む異世界エコノミックファンタジー、第三幕は全編完全描き下ろし！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[スズ]

テラの港湾事業に出資してくれる商会を探して奔走する浩太とエミリ。一方、浩太のやり方を認めないソニアは、港湾事業を潰すために独自に動き出して……。今回はとにかくエグかった。商人の恐ろしさというか、商売でハメられると凄まじい絶望が待っていると実感した。そして、「騙される方が悪い」という言葉をそっくりそのまま返した浩太には頼もしさと同時に恐ろしさを感じた。また、ソニアは王族の権威を武器にしていたが、それは自分が掴み取ったものではなく、国王である父から与えられたものにすぎないということを思い知らされた巻だった。

2016/09/17

[よっち]

「おかしいですね。うまくいきすぎて恐いくらいですよ、本当に」いくつもの思惑が複雑に絡む中で、何とかしようと気負うあまり卑劣な罠に嵌められてしまうエミリ。彼女を失いかねない絶体絶命の窮地は、皆の奮闘もあって何とか乗り越えたものの、順風満帆なように見えていた改革も実は綱渡りの砂上の楼閣でしかなくて、そのまま最後まで乗り切ろうとするには詰めが甘かったんでしょうかね。まさかの翻意による暗転。当事者不在で語られる顛末はあまりにも苦いものでしたが、このままじゃ終われないですよね。コータたちの巻き返しを期待しています。

2014/12/23

[まりも]

エミリのウェディングドレスからのコータの悪い顔イラストコンボはあかん。港開発計画を進めるテラに「蛇」の魔の手が迫る話。様々な思惑が絡み合う中コータ達の力になる為に頑張るエミリをあざ笑う悪魔の罠によって窮地に追い込まれたエミリ。コータが立ち上がり見事に反撃し、無事港の開発にこぎつけると思ったら新たな試練が彼らの前に立ちはだかる。緊張感のある展開の連続ですがこの一筋縄ではいかない感じが非常に楽しいですね。こんな所で立ち止まるわけにもいかないコータ達の反撃はどうなるのか、次巻も期待。

2014/12/27

[アウル]

今回は株式の話。エミリさんがヒロインすぎて可愛いんだけれども話の内容としては先が読めてオチがわかってしまうので微妙と言った感じかな。次巻でどのようにどんでん返ししてくれるか期待しよう。カルロス一世とフィリップのやり取りは面白いな、裏ではえげつない事を考えているが。

2015/01/11

[クロウ]

エミリのウェディングドレス最高でした……。まさに「うまい話には裏がある」という話。"蛇"に噛まれたテラに毒が回り始める。少しでもテラのために、という想いが空回りしてしまったエミリ。そして立ち上がるただの銀行員、コータ。もう……かっけえよ！その機転と独創的なアイデアでピンチをチャンスへ転換し大勝利！かと思いきや敵もそう甘くなくて。一難去ってまた一難、港建設の未来や如何に。次回こそが本当の反撃開始。負けるな、コータ！

2014/12/26