集英社スーパーダッシュ文庫<br> 代償のギルタオン

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集英社スーパーダッシュ文庫
代償のギルタオン

  • ISBN:9784086307581

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内容説明

『代償』を支払うことで、特殊な力を発揮する巨大人型兵器ギルタオン。世界は、この呪われた兵器によって、戦争への扉を開くことになった。国の治安は悪化の一途をたどる。それは、主人公ライクの住むトニザーノも例外ではなかった。暗澹たる未来に嫌気がさしたライクたち兄妹は、もっと安全な土地に移住しようと、首都ランフェルドへと向かうことにした。希望を胸に、列車へと乗り込んだのだが、道中、何者かの攻撃を受け、立ち往生してしまう。偶然、近くを移動中だったラーンハイム軍の戦艦ヘルヴィータに救助してもらえることになった。しかし、艦は任務中であり、すぐにはランフェルドに向かってはくれなかった。ヘルヴィータの任務は新型のギルタオンの回収。つきあわされることになるライクたち。一方、敵国リオンザイルは攻撃を開始し、ギルタオンの奪取を目論む。漁夫の利を狙うテロリストまでもが襲撃を始め、ヘルヴィータは窮地に――。夢と希望に向かって走り出したはずの兄妹は『代償』を迫られる。愛する者を守るために――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

T.Y.

20
搭乗者が代償として大切なものを失うことで力を発揮するロボット「ギルタオン」と、戦争に巻き込まれてギルタオンへの搭乗を強いられる子供達の物語。主人公の初陣がラストから1/6と、幸せを求めるきょうだいの悲劇に向けた溜めとフラグ立てに大部分を費やしている。悪趣味な趣向はいいが、軍隊のろくでなしっぷりは少し気になるところ。軍と戦争を憎む革命家も主人公からすれば軍と同じ、という視点はあるものの、戦争の原因も軍拡(=ギルタオン発掘)競争で、戦争にそれ以上の目的はないのか。この作品にそれを問うのはお門違いなのか…。2013/11/03

晦夢

20
公式がやたらと推していた作品。新人賞の優秀賞だけあってかなりよかった。代償を払うことで力を発揮する兵器ギルタオンをめぐる話。なんとも残酷で容赦がない話。シャリオやロクトは胸くそ悪いが言ってることは間違っていない、そういうとこがいいな。バトルとしては三つ巴がイマイチ上手くいってなかった気がするな。後味は悪いが、これがプロローグ的な話になるんだろうから、次巻以降に期待大だな。2013/11/01

たく@ぼっち党員

19
中の中。ロボットモノ。サイバーパンクのような世界観かな。いいね。大筋としては良作。ただ、火力というか、インパクトが足りないかな。胸糞悪い部分はあるものの、残酷さでいえば中途半端。家族のことを考えりゃ、とやかく言わずにギルタオンに乗る人間はいると思うんだよね。その点、この物語では躊躇いすぎじゃねぇかな。 口では、あたかも自己満足のために戦うように言っているものの、信念の根幹には自己犠牲が伴っているように思えるグラカリムは英雄症候群じゃないと思うぞ。むしろ、ギギの方がその傾向が強いのではなかろうか。2014/10/14

VAVA

17
スゲー面白かった。ミリタリーロボットものなんだけど主役機のパイロットがラスト近くまで謎だったり、ギルタオンの能力と代償が謎だったり、ミステリみたいな雰囲気もある。そして酷すぎる代償はホラー。これは面白い、そして売れねぇだろうなぁ2014/06/30

シュエパイ

17
未来を代償に、いっそ愉快すぎる力を発揮するロボットたちと、犠牲にしても構わないと軍人に判断された孤児たちの物語。花開くような笑顔に、幸せな未来の姿を描く様子に、『あぁ、絶望しか待ち受けていなさそうだ』と、暗く沈みこみながら読み続けました。誰もが未来を失って、誰も彼も幸せになれない、この世界のことを、それでも追いかけてみたい気がしているのです。続き、いつくらいだろうなぁ2013/11/10

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