集英社スーパーダッシュ文庫 代償のギルタオン2

著者名：神高槍矢【著】/おぐち【イラストレーター】

集英社（2014/08発売）

• ISBN：9784086307741

内容説明

キルクライズを手に入れてから三週間。放浪の身となったライクは、海岸線沿いに見つけた港町シーカポートにたどりつく。だが、そこにはとんでもない奴らが潜伏していた！　拉致監禁されるライク。奪われるキルクライズ。一方、町には、軍の巡洋艦ヘルネンスが到着。艦長はロクト・ラックライ。町の調査のために派遣されたのだが、偶然にもキルクライズを発見。手に入れようと目論む。そして、ヴェリド基地の特別監房では、とある計画が始まろうとしていた。最強のギルタオン『キルクライズ』を求め、様々な思惑が絡み合う中――見知らぬ地で、ライクは孤独に戦う。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[まりも]

理不尽でダークな世界観は変わらず。今回も面白かった。望んでいなかった妹を代償にしたキルクライズ、そのキルクライズすら奪われたロクト。理不尽な思想に囲まれ、世界の理不尽さに振り回される姿が読んでいて辛いですね。姉妹との生活を取り戻してほしいと切に願う。さて今回はロクトさんがクズ過ぎて無理やりギルタオンに乗せようとしたら逆襲にあった姿は読んでいてスカッとしました。クズキャラは最後までクズなのは非常に良い。シャミー、リーンとラブコメしてくれてもいいんやで？

2014/02/28

[クロウ]

理不尽で狂った世界観、好きだなぁ。ただ、これは1巻で完結しても良かったなとは思った。2巻への運びが少し強引だし、パターンが単調なのも。でも、それを補って余りある絶望感と勢いがあって、非常に面白かった。ロクトに勝利できてよかった。スカッとした。この先どう展開するのでしょうか。期待です。

2014/03/13

[nawade]

★★★☆☆　理・不・尽。望んだわけでもないのにキルクライズに載せられ最愛の妹という代償を支払わされたライク。しかし、世界は更に苛酷な要求を彼にぶつける。そんな中、ロクトのクズっぷりが開花。陰鬱なこの作品の雰囲気を吹き飛ばすかのような腐臭を伴う風が吹き込まれましたw この小者感良いですなぁ。

2014/02/25

[晦夢]

相変わらず絶望感。放浪していたライクは革命組織によって囚われてしまう。そこに軍も訪れ、キルクライズを巡る戦いが始まる。理不尽に翻弄される。そんな中、必死に抗い戦うライク。それにしてもいやらしい大人が本当にいやらしい。まあ今回はスカッとする部分もあり、カッコいい大人も見れた。これは革命組織に身をおく感じなのかな、非常に良い展開だ。次巻以降も楽しみ。

2014/10/04

[シュエパイ]

姉に助けられ独り逃れ、妹を失った代償さえも奪われ閉じ込められて、どれだけあがいても喪ったものに見合うものは得られない。そんな少年の哀れで悲しい、小さな弱音が、胸に届くのです。蜘蛛のギルタオンの物悲しさと狂気もまた、惹かれるのです。一方、牢屋の中から戦いを開始したお姉さんの作戦は、どこまでどんなふうに届くのか、ちょっと楽しみなのです。

2014/02/28