内容説明
思いがけずロシアで出くわしたのは、6年前から真舟を恨み執拗に追っていたヤクザ酒田だった。間一髪逃れた真舟だが、『M資金』を盗み出す大博打の最終局面で再び窮地に陥る。観念した真舟の前に姿を現したのは――。「世界が変わる瞬間をあなたに見せたい」真舟に告げた“M”の正体は、計画の真の目的は?(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
163
3巻まで順調に盛り上がった話が、どうも強引に解決?しかも主人公の努力が何だか無になっちゃったような・・・。みんな主人公に気を使って「君のお陰だ」というのだが空々しい。ところで4巻後半はどうも資本主義の悪に立ち向かう今後の展開の布石となっていくようなのだが。どうもこの展開嫌な予感がする。先進国は財務諸表のつじつまあわせに終始しており、信用まで金で売ってしまったのがリーマンショックと言い切る著者は、現代の資本主義や貧富の差を悪と決め付けている。その主観で世界を救う話を書いたらどうなっちゃうんだろう。2019/07/29
s-kozy
69
物語がまたまた展開して謎の男“M”の正体が明かされ、舞台はロシアからアジアの小国カペラへ。十兆円を使って世界を変えるとはどういうことか、少し見えてきたのかな?映画公開と同時に刊行された四巻、「M資金」の「M」が何のことかまだ分からないから続きを読むとしよう。「政治も、国防も、経済も。戦後の日本人が、自分で決められたことなんかなにひとつなかった。すべてアメリカから供与されたものだったから」(159頁)。2016/01/30
HANA
65
ロシアでの因縁あるヤクザとの邂逅と動き出した清算人。当初から秘密に包まれていた「M」の正体と、今まで停滞していた物語が一気に動き始めたよう。後半は財団側の動きと東南アジアに舞台を移しての話になるのだが、ここから先のビジョンがどうも敵味方ともに見えてこない。所謂資本主義という「ルール」を旧いものと断じている著者の価値観が見えるのだけど、その中の問題点例えば格差等に対する感覚がどうもマスコミ的で画一的というか。主人公側の計画の全容が見えてこないから何とも言えないけど、これに対する考えが今後出てくる事を期待。2022/07/11
シン
49
少しずつ明らかになってきたM資金。Mの正体も明らかになり、序幕の重々しさはどこへやら。時にスピーディーに。時にコミカルなシーンも展開され、いつのまにやら作品に吸い込まれていく感じでした。次巻が楽しみです!2014/03/27
ヒロユキ
43
よし、読了!良かった!前半戦終了…てとこですかね。これからが気になるところですが、続きは12月ですね…。その前に…やはり…ってことでレイトショー観に来ましたっ!2013/10/30