内容説明
保育士の陽子は、相変わらず血のつながらない親子・旅人と灯衣の世話を焼くため、「探し物探偵事務所」 に通う日々を送っている。 ある日、陽子は夏休みを利用して大学時代の友人・牟加田の地元に旅行に出かけることになる。牟加田は陽子にお願いがあるという。それは、彼の恋人役を演じてほしいというものだった。戸惑う陽子だが、その頃旅人は熱で寝込んでいて――。 少年時代の思い出が切なく香る 『夏の日』 ほか、『六月の花嫁』 『犬の散歩道』 『愛しの麗羅』 『花の名前』 の5編を収録。愛を探す探偵の物語、セカンドシーズン開幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風里
83
ファーストシーズン(?)の補足的な短編とセカンドシーズンらしい短編と。 旅人がだんだん人間らしくなっていくのが嬉しい様な淋しい様な。 サブキャラがメインにきても興味が失われず、なおかつ気持ちがほっこりする様なところは流石。2013/06/15
ぽぽ♪
78
うっかり図書館の予約を重複させてしまい、笑い物読んでから随分経ってるので、ラストの人物はあの人だったのか、イマイチ自信ないです…。「六月の花嫁」と「犬の散歩道」は、ほんわか温かい話でした。「愛しの麗羅」はユキジの素直じゃない不器用な所が、らしくて良いです。「花の名前」はゾゾッとする話でした。ブラック旅人全開。「夏の日」、颯爽と現れるシーンに、思わずニンマリでした。2014/09/04
itoko♪
77
本編は終わってしまったけれどセカンドシーズンに突入し、まだ続いていくのが嬉しい。今回の短編は、登場人物たちの思い出の引き出しをそっと開けてくれる旅人に、ホロリとさせられる優しいストーリー。かと思いきや、ラストに忍び寄る不穏な影が…私好みの展開。まんまと次作へと釣られてしまうのだった。2017/03/01
papako
62
一部が終わって、次のシリーズにつながる間の巻。レイラの話や増子と旅人の出会いの話など隙間を埋めてくれる。そして、またまた不穏なラスト。。。どうなる?2019/01/31
さばかん
62
優しくて温かくて寂しくて厳しくて哀しい短編が五つ。「六月の花嫁」みたいな話は大好きです。牟加田君は、良い人ですね。幸せになって欲しいです。2012/08/28