内容説明
繭墨あざかの元、腹に鬼を孕み、苦悶の日々を過ごす小田桐勤。彼の前に現われた、天国への誘いとは--『僕が「繭さん」と呼ぶ理由』。立花梓は知りたかった。通り魔から助けてくれた嵯峨雄介のことを。彼がいる、違う世界のことを--『私が先輩に恋した非日常』。繭墨あさと、14歳。繭墨あざかとなる役目を降ろされた彼は、己を失ったまま生きていた--『狐の生まれた日』。「B.A.D」が詰まった非日常的チョコレートデイズ・セレクション第1弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
38
梓は雄介と出会えたから変われるかもしれないし、雄介にもなにか変化があるかもと期待するのは過剰すぎだろうか?2021/01/01
Yobata
16
B.A.D.番外短編集。小田桐があさとによって鬼を孕まされあざかと出会い、とある依頼の帰り道、自殺の名所と化していた廃ビルで彼女を「繭さん」と呼ぶようになった話。雄介の高校の後輩である立花梓が学校の七不思議の一つ“鏡に映ると消える”現象で友人が消え、雄介に助けを求める話。繭墨あさとが繭墨あざかになれず、狐になる話の3編。一話目は、繭さんとの前日譚的な話。小田桐君がまだ情緒不安定すぎで…wこの世のしがらみからの解放こそ救いってのは、一応的を得てるけどやはり醜悪だね…。やっぱ人間は例え犠牲があろうと自分が→2013/04/14
た〜
13
短篇集。個人的には雄介の話が好き。ただ、この話は本編との関わりが薄いんだよな。全体的に補完的役割をいい感じに担っているかな2015/08/31
伊瀬有佐
13
ちびあさと、ご馳走様です! もう、それだけで短編集を買った甲斐があるというものです。/小田桐くんは人間くさくて好きだ。生きていればそれだけで良いと望みながら、結局他人に同情してしまう彼がたまらなく愛おしい。そしてそれを嘲笑うでもなくただただ眺めているだけの繭さんが好き。/雄介の話は、珍しい学園物。一瞬、『B.A.D.』であることを忘れました。嫌にリアルで生々しいです。やっぱり女子グループって怖い。責任の押し付けって言うのは嫌いだなぁ……。/内容は全編通してビター風味ですが、イラストが甘いので丁度良いです。2011/02/05
KEI
13
購入。B.A.D.の短編集1巻。最近はどこを見てもバレンタインデー一色の中、チョコが大好きな僕らの繭さんからbadな贈り物。短編3つとも登場人物を、読者を抉るようなものばかり。唯一の救いは異能から離れた雄介の日常生活が垣間見れたことか。亡くなった者に対しての彼の叫びは痛切だった。4巻でのあの行動を見てからだと、なおさらグッと来るものがある。5巻は狐編のその後ということで、これで狐編は正真正銘の終わりかな。2011/02/02