IKKI COMIX さらい屋五葉（６）

著者名：オノ・ナツメ【著】

小学館（2013/03発売）

• ISBN：9784091884640

内容説明

弥一の素性を八木から聞いてしまった政は、その事を悟られまいと梅の店すら避けるようになる。しかし、届け物をするために店へ寄ったさい、折悪しく弥一と再会してしまう。不穏な空気の流れる中、弥一の追求を嘘でかわそうとする政だったが、即座に心根を見透かされてしまい…

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[鱒子]

弥一の出自が徐々に明らかに。しかし、そこから現在までに何があり、いかにして今の彼になったのか、まだまだ謎ばかり。 悪さの仲間「五葉」の中で互いの絆を見出した面々ですが、唯一 馴れ合いを拒否する弥一にみんなは戸惑いを隠せません。一方、主人公の政はその弥一のことや弟のことでヤキモキして暗い展開ですーーもう正直、主人公は弥一の方ですね〜〜。

2019/08/19

[薫子]

昏く深く沈んでいくような五葉。どんどん成長を見せる政に対しどんどん余裕を無くしていく弥一。明かされる過去と共に自ら居場所を無くしていく弥一。どうなってしまうのか…。本編が不穏なだけに、短編の「雨垂れ」がとても心温まる。梅さん好きだなぁ。

2013/06/06

[えんび＠灯れ松明の火（文さんに賛同）]

小さな綻びがどんどん広がるように、もう止められない。頭の腹の内が見えない五葉はどうなるのだろう？　一番ボーッとしていたはずの政がなんか鋭い。政が知った弥一の過去は思った以上に暗く、重く、そして冷たい。霧が晴れた、ここからクライマックスへ・・・

2011/10/08

[tomo*tin]

本編があまりに不穏な空気なので、巻末の「雨垂れ」の温もりに目頭が熱くなってしまった。本編にも言えることだけれど、オノさんは義を描くのがうまいなあと思う。そのせいで尚更不穏さがつらい。人は誰しも闇を持ち、人の心はままならない。それでも「知りたい」と言ってくれる人がいるのは、多分きっと幸せなことなのだろう。

2009/05/03

[いいちゃん]

うん。マサみたいなヤツが一旦開き直ったら強そう。その勢いでイチを光の当たるところに引きずり出してあげて欲しい。

2015/10/26