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内容説明
旗本・三枝家の養子となった誠之進だったが、母に受け入れられていないことを敏感に感じ取り、あまり家に馴染めずにいた。火傷の跡が醜いから好かれないのではと、ふさぎ込む日々を送るも、唯一心を許した使用人である弥一に励まされ、少しずつ家に打ち解けはじめる。そんな矢先、借金に苦しむ白楽の三人から拐かしにあってしまい…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鱒子
46
強い覚悟を持ち守るべき場所を見つけた 主人公 政。1巻の頃とはまるで別人です。さあ後は弥一だ、散々逃げまくった過去との決着をつけるんだ! 「霧中の誠」はいかにして生まれたのか。そしてなぜその名を捨てることになったのか。ーーアニキ分の 木見の仁 がいい人すぎます。2019/08/21
えんび@灯れ松明の火(文さんに賛同)
15
イチの過去。心のよりどころは「弥一」ただ一人。時代とはいえ旗本の跡目問題にふりまわされ、果ては拐され物のように捨て置かれる「こいつのほうが不幸だ」・・・ズレた軸は戻せない、そこから生まれる歪みはどうすることもできない、戻れないまま苦しんで、人はどこかに望みを託すのだろう。寂しい男を放っておけない・・・イチ。政がむちゃくちゃカッコ良くなった巻。2011/10/08
いいちゃん
14
あー、泣いた。イチの歪み、罪を知っても、マサがイチの味方であり続けることが嬉しくて。それを救いにイチが少しでも前向きになってくれたらいいな。しっかし、想像してはいたけど、イチの過去は壮絶だった。2015/10/26
ぐうぐう
14
深く濃い弥一の闇。その真っ暗な過去にゆっくりと足を踏み入れていく政之助。「…邪魔になる者は消すのでござったな。…勝手な言い草だが、今某にはそれが少し分かる。守りたいのだ。己の望むものを」。闇の中で政之助が拾ったもの、それはオノ・ナツメが描き続けてきた情であり、義だ。2010/03/08
薫子
12
イチさんがどんどん独りになっていこうとするのがさみしい。ちょっとだけ視線を上げれば、自分のことなんかお構い無しに手を差し伸べてくれる人がたくさんいるのに。真っ暗な穴の底でゆっくり壊れていくイチさんを引き上げる政がとてもかっこいい。いい男になったなぁ。2013/06/07