内容説明
世界の海上に続発する奇怪な海難事故。長く、紡錘形で、ときに燐光を発し、クジラよりはるかに大きく、異常な速力をもった“なぞの怪物”が目撃されていた。調査に向かったパリ科学博物館のアロナックス教授たちは、ついに日本近海で、この怪物に遭遇する――自由と海を愛するネモ船長と、超潜水艦ノーチラス号に導かれ、海底に展開する大冒険。いまよみがえるヴェルヌ不滅の名作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Dai(ダイ)
29
古典的SFの名作。古典との相性は悪いがこの作品は現代の冒険小説と比較しても優れた物である。ノーチラス号の存在以外はノンフィクションではないかと思わせるほど海洋の描写は迫力があった。当時、潜水艦の知識がなく描かれた物という事実に驚愕させられる。児童文学書としても刊行されているが、ネモ船長をはじめ、主人公の細かな心理を読み取ることが果たしてできるのだろうか?是非、小学生くらいの感想を聞いてみたいものである。2014/04/16
kana
21
ふぅ、2万里の海の旅からようやく帰還。数々の自然の脅威と、神秘と、海に想いをはせる者たちのたぎる情熱を目の当たりにしてきました。ネモ船長とアロナックス先生の博覧強記ぶりは内容をほとんど理解できないものの、読んでいてとても心地よく、先生に忠実な助手、コンセイユの言動は可愛くて和みました。大人が読んで楽しめるかしらと気にかかりましたが、むしろこれは大人のための冒険小説なのだと今は確信しています!ネロ船長の深い悲しみがいつの日か癒されるように、私も祈ります。2011/04/03
かふ
10
アンソニー・ドーア『すべて見えない光』で盲目の少女が朗読する本だけど、夏休みの少年課題図書だとしてもこういう本を読んで退屈な夏休みを過ごしたかったよ。世界地図(航海のための)と生物図鑑(海洋生物)があるともっと楽しめる。謎の巨大怪物(「白鯨」的な)退治に(語り手の博物学者と召使と銛撃ちが)、それが最新の電気潜水艦(当時だから今だと原子力か?)であっけなく沈没されてしまう。そして潜水艦の船長に助けられた3人はいわば軟禁常態でどこへなんの目的かもわからず航海するのだ。世界一周海底世界へ。2017/08/08
そーいち
9
海洋冒険小説の傑作。基本的な流れとしては主人公で語り手であるアナロックス教授が不思議な船「ノーチラス号」で「ネモ船長」と過ごした物語を航海日誌の形態で描いていると思ったら良いかと。まずノーチラス号のデティールが素晴らしい。男心をくすぐる仕掛けが満載でワクワクする。加えて謎の人物、ネモ船長の存在。頭脳明晰でありながら行動的、が全てが謎に包まれているので不気味に映っているのが面白い。教授と一緒に世界一周をしながら、その海での体験を実際に行っている風景をしっかりと見せてくれているノンフィクション風小説だ。2021/12/25
Oikawa Akiko
5
ネモ船長とノーチラス号の旅、今日ここに大団円!半年以上かかった。読み終わるの(ー ー;)2016/09/18
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