内容説明
南緯49度のケルゲレン島で、ジョーリングは帆船・ハルブレイン号の乗客となった。船はさらに南を目指すが、この“地の果ての島”の先には、氷と寒さと危険に満ち、人間の立ち入りを拒む南氷洋が広がっている。剛毅果断な船長に率いられ突き進む船は、何を捜し求めているのか……。未踏の大地、南極大陸に想像の翼をはばたかせた、豪快な海洋冒険譚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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39
イベント【ハピ・バースデー「SFの祖ジュールヴェルヌ】参加本*海洋冒険*なんと本作、エドガー・アラン・ポオ著『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』の続編だった!幻想の鬼才に対し、SFの天才が用意した驚異の結末とは!?――海洋冒険小説を書かせたら、恐らく今尚…ジュール・ヴェルヌを超える著者はいないのではなかろうか?そう思っています。 ⇒続き2015/02/08
mizuha
17
イベントに合わせて選んだ一冊は、エドガー・アラン・ポー唯一の長編「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」の11年後を描いた後日談だった。ヴェルヌの想像力は、生存者を探すハルブレイン号を、ピムの物語のさらに先へと進ませる。ただし、冒険がはじまるまでがかなり長い。最後に判明する「氷のフィンクス」の正体は、あきらめずに読んだご褒美のようだ。「ピムの物語」は、未読でも全く問題ないが、後書きにもあるように、併せて読めば一層面白いと思う。この物語とソックリな事件が起きた事でも有名だし……。2015/02/13
takeakisky
2
ナンタケットのアーサー・ゴードン・ピムの物語を読んだので。ポーから50年ほど時を隔てたヴェルヌによる続篇。二次創作。ヴェルヌの見るポーとピム。物語はポーの話から11年後。人好きのしない、そして奇妙だが固い信念の人ガイ船長(!)と良識ある普通人代表の主人公というヴェルヌの得意の図式。だが、物語のダイナモは強くない。ポーと併せて読まないと充分なエネルギーは生まないだろう。ラストに向けて恐ろしく収斂するのも面白いけれど少し雑然とする。気になって、ラヴクラフトも読み始めてしまう。テケリ・リの寄り道はもう少し続く。2023/11/05
staka
2
500頁を超えるヴェルヌの海洋冒険譚。南極大陸に向かっているんだかどこ向かってるんだか、方角や緯度を言われてもちっともピンとこないが、要所要所で話が進むので集中力が引き戻され最後まで読み終えることができた。最後の数十頁で話が大きく展開するのでお楽しみに。2015/03/13
bittersweet symphony
1
今年はヴェルヌ没後100年のメモリアル・イヤーにあたるということで、10年程前に集英社文庫から≪ジュール・ヴェルヌ・コレクション≫シリーズでまとめて買ったが読まずにいたもののうちの一冊を引っ張り出してきました(もう少し残っている…)。訳者の古田幸男氏はルネ・ジラールなどを訳している人のようですが、文章は比較的平易。エドガー・アラン・ポーの≪アーサー・ゴードン・ピム≫の続編的なつくりの話(といいつつ≪アーサー・ピム≫自体は読んでおりません、創元推理文庫の全集に入っているようですが…)。2005/06/30
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