内容説明
鹿角の霊魂を呼び寄せるため、九鬼たちは心霊研究が盛んだった当時のロンドンに向かう。コナン・ドイルと出会い、霊媒師の力を借りて鹿角やイシュタルと再会することができたものの、九鬼たちはパラレルワールドに彷徨いこんでいたことを知る―。天才・高橋克彦にしか描き得ない龍を巡る旅、ここに完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あちゃくん
42
久しぶりに読んだ長編でした。小説だからこそできるご都合主義的な部分は感じられたものの、とても面白かったです。津軽から始まって信濃・出雲を経て、日本にとどまらず世界に飛び出しインド・パキスタン、トルコへ。さらに時空を越えて、古代シュメール、縄文時代の日本、大正時代の日本、コナンドイルが活躍したころの英国へと、主人公虹人たちの旅は、どんどんと続いていきます。その中で明かされる、さまざまな神話や宗教の関連。一つの解釈でしかないのだろうけど、そんな風に歴史を読み解くことができるのかと感心させられること必至です。2013/02/15
旗本多忙
11
講談社文庫で1~6まで読んだ。私としては1巻はイマイチだったが方舟に乗り込んだ2巻からは寝食を忘れて読んだ。竜とは何か、神とは何か、大昔にワープしてスサノオノミコトや天照大神に遭遇する九鬼虹人ら。若き日の宮沢賢治や江戸川乱歩、またコナンドイルも出てきて大変読みごたえのある長編だった。興味をひいたのはイシュタルとの交流かな、ちょっと悲しい場面もあったかも。最後まで読まれたら感動すること必定。
ふみふむ
10
最終章もまた想像を超える筋立てだった。霊はこの世に存在するのだろうと思えてきた。一人でホテルに泊まる時などは思い出したくない怖い話が多かった。終盤のパラレルワールドからの展開が早くて多少混乱した。2011/08/25
hiyu
8
あー面白かった。もうぶっ飛びすぎて突っ込みどころは沢山あるけど、それよりもワクワク感じが大きい。自分にとっては清涼剤だな。2016/12/11
TheWho
6
当初日本の歴史や神話(記紀等)、宗教に基づいたミステリーと読み始めたが、津軽、出雲からモヘンジョダロ、カッパドキア、アララト山に場所は移りつつUFO、タイムトラベル、それに最終章は、霊の実在にまで話が展開し、荒唐無稽だが壮大なストーリーに圧巻。一気に全6巻を読んでしまった。とにかく面白かったとの感想しかない。是非映画化をして欲しい。それも1本完結ではなく、連作版で。2012/09/24




