内容説明
“虫憑きが消える街”の調査を命じられた特環局員・緒方有夏月。だが潜入先の高校で、ビデオカメラを常に構えた少女・愛恋(あこ)によって報道部へ強制入部させられてしまう。美術館のドッペルゲンガー、人喰い廃病院、天使が舞い降りる電波塔……愛恋に引きずられるまま、街を脅かす“魔王”の痕跡を取材するうち、有夏月は“かっこう”すら知らない世界の危機のただ中にいた! ――それは電波的な彼女による、最高で最悪の大スクープ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セツナ
6
有夏月君が二人の少女と出会い、紡がれていく物語。記録者である愛恋ちゃんと、魔王になる陽子さん。どちらも個性的で素敵でした。有夏月君の成長が見ていて楽しかったですね。大好きな鯱人も登場しましたし、個人的にはお腹一杯でした。特にクライマックスのシーンでの有夏月君の活躍はカッコよかったですね。今巻も、非常に良かったです。2012/03/26
弥七
3
戦う相手を見定める有夏月の話。またしてもサイドストーリー気味。この物語って普通の名前でてこないのが気になってたんだけど、とうとう来ました佐藤陽子。待望の普通の名前。ここまで平凡じゃなくていいから読める名前がイイナ。有夏月は割とどうでもいいんだけど、虫憑きの真実に迫る愛恋が健気で良かった。ぜひ再び登場して欲しい。あ、鯱人が微妙に成長してるみたいで、戌子も浮かばれた気がしたのは良かった。2012/10/23
ふうか
3
愛恋ぉぉぉぉ…。 欠落者になっちゃうとは…死ななかっただけでもめっけもんなのかな?いつか詩歌みたいに感情を取り戻してくれたらいいなぁ。 有夏月の心の変化が見どころ!2012/09/09
鑑真@本の虫
3
有夏月と、マッドインセレクター・陽子、記録者・愛恋が出会い、一つの物語が紡がれる。有夏月は、今回を通し、成長出来た。それが二人の"終わり"と繋がるとは残酷だ。愛恋が発信した数々の言葉達がどう影響するかも楽しみ。2012/06/02
スナ
3
主人公がまったく絡まないのにも関わらずこの面白さ!命をかけてでも記録者としての使命を全うする愛恋、支配者としての喜び、快感に魅せられた佐藤陽子、有夏月もかっこうへの思いに決着を付けまた新たな一歩を踏み出す・・・2012/02/12