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内容説明
クリスマスを控えた冬休みのある日、ジェルミはついにグレッグ殺害計画を実行に移した。ジェルミのもくろみどおり車は事故に遭い炎上する。すべては完璧だった。ただひとつその車に最愛の母が同乗していたこと以外は。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
毒兎真暗ミサ【副長】
40
遂に殺人を敢行したジェルミ！成功するがイアンに怪しまれるわサンドラを事故に巻き込むわ、ととんだ番狂わせでノイローゼに。事故後危篤だった悪の根源グレッグも無事に？埋葬され、事情を知らないイアンだけが真相解明に躍起になる。ここで主人公が自然と【イアン】に移行する仕掛けが圧巻。保険調査員リンドンとタッグを組みジェルミが漆喰で埋めた壁を優しく剥がしていく幕明けにハラハラ。そして神とは誰なのか？その真実が巻末で暴かれる！堕ちていくジェルミを糾弾しそれでも見離さない。「救済は今、始まった」第四巻！！2023/04/01
辺辺
27
元凶が亡くなっても、その悪影響が根深い。もっと色んな疑惑が浮かび上がってきた第四巻。面白い。個人的にここで主人公の間違ったと思われる考え方について正しておきたい:まず、主人公は完全に性的虐待の被害者である。恋人でも愛人でもない。そして、非同意上の行為は愛の営みとは程遠く、ただの暴力でしかない。どんな大儀な言い訳しても悪知恵の詭弁でしかない。どのキャラも見たい物しか見てないようで酷い。良い年した社会的地位も人望もあるように見える男に惚れて心身とも病みきった亡き主人公の母親の心理が本作品の最大の謎かもしれん。2015/05/11
そらねこ
22
ジェルミを疑いだしたイアン。父親を殺したことを自白しろとどんどんジェルミを精神的に追い詰めていく。グレッグを殺し、苦しみから解放されるはずだったジェルミ。しかし苦悩は深まるばかり。二人はこれからお互いの深淵をのぞき込むことになるのだけど…。そしてジェルミはあんなに守りたかった母親、サンドラが実はグレッグとの関係を知っていたことを知る事に。…弱くて酷い母親。自分の子供よりも恋人が大切、ひいては自分が恋人に愛されることが大切な母親。そんな母親が存在する事が児童虐待のニュースでわかるよね…そんなら親になるなよ…2017/01/28
赤とんぼ
18
母を守ることで、ぎりぎり保っていた心。母への愛、母からの愛を信じることで、保っていたものが、崩れ去ってしまったのではないか。 イアンは正しい。正義こそがもっとも残酷だ。 2018/05/07
森本コスオ
11
前巻から一ヶ月も開いてしまいましたが、そうしないと呑み込まれそうで…汗 グレッグとサンドラが事故で亡くなり、イアンがジェルミが謀ったのではないかと自白させる場面にきました。イアンはジェルミをひどい冷酷人間だと思っているだろうな。ジェルミは身体に心に染み込んだトラウマから逃れられない。今度はサンドラの日記とビビからの手紙を見つけて動転するジェルミ。イアンに真実を告白してしまうけれど、どんどん逃げ場がなくなっていくような…。ほんとに心臓に悪いっす↓2012/07/08
