文春文庫<br> 悪いうさぎ

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文春文庫
悪いうさぎ

  • 著者名:若竹七海
  • 価格 ¥794(本体¥722)
  • 文藝春秋(2016/05発売)
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  • ISBN:9784167679163
  • NDC分類:913.6

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内容説明

女探偵・葉村晶(あきら)は、家出中の女子高校生ミチルを連れ戻す仕事を請け負う。妨害にあい、おまけに刺されてひと月の安静をやむなく過ごした矢先、今度はミチルの友人・美和を探すことに。やがて見えてくる高校生たちの危うい生態──親への猛烈な不信、ピュアな感覚と刃物のような残酷さ──その秘めた心にゆっくり近づく晶。打ち解けては反発するミチル、ナイスなゲイの大家・光浦たちとともに行方不明の同級生を追う。好評の葉村晶シリーズ、待望の長篇!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょこまーぶる

260
面白かったですね。装丁の可愛らしさで買ったんですが、内容は結構ハードなミステリーでしたよ。誘拐・監禁家族の過去などのミステリーの要素を沢山盛り込んだっていう感じですかね。そして、最期は悪いウサギ狩りですからね。主人公の女性探偵さんの身を挺した活躍ぶりがスカッとしましたね。初めて読んだ作家さんでしたが、文体も読みやすかったですね。ただ、場面設定が少し唐突なチェンジがあって「あれっ」と思った点がありましたが。これからも、ちょっと気になる作家さんになりました。2013/10/20

紅はこべ

257
単行本で既読を文庫版にて再読。こんなひどい事件だったの、すっかり忘れていた。滝沢美和の父親は、いつ自分のしたことを気付かされたのか。少なくとも葉村晶に依頼した時は知らなかった筈。その時既にと思うと、黒幕の奴らは本当に鬼畜。この話もドラマになるのかな。辛すぎるけど。葉村の友人が勤めている建築関係の業界新聞社って、『ぼくのミステリな日常』のあの人のバイト先かな。ミチルだけは救えたと思っていいのだろうか。労多くして報われるのが少ない仕事だね、探偵って。2020/01/19

佐々陽太朗(K.Tsubota)

254
葉村晶の基本的態度は無感情で冷淡、つまりニヒルである。しかし心の底が氷のように冷たいかというとさにあらず。心の底には存外の熱さを秘めているのである。それが証拠に彼女は仕事ができる。心底虚無的であればいくら有能であっても仕事ができるはずがない。そんな彼女に次から次へと災厄が降りかかる。肉体的、精神的にギリギリまで追いつめられながら決してへこたれない。人に対して辛辣ではあるが、その実、優しさを秘めているというキャラクターに私はすっかり魅了されてしまった。かくなる上はシリーズ作すべてを読み切るしかない。 2020/01/24

中原れい

190
久しぶり三読目。1回目のとき、初めての長編で悪い事が波打って押し寄せてくる感じに戸惑い混乱気味ですぐ再読したのを思いだす。うん、日本にはノブリスオーブリージュ行き渡る土壌ないよね、詐欺は騙される方が悪いって空気も根強いよね、と3読目もキツかったが読み加速したほど満足。ミチルと葉村の行く道に幸あれと願わずにはいられない。葉村はあいかわらずだけどミチルどうなってるでしょうね…2019/01/19

nobby

189
葉村シリーズ第3弾は初の長編。それにしても自ら“最悪の九日間”と振り返るものの、どれだけ痛々しく巻き込まれるのか…冒頭から満身創痍でほぼヒロイン感無く描かれる普通な魅力がたまらない(笑)家出娘の連れ戻し依頼から連続失踪に繋がる事件を追う様は、決して順調でも分かりやすくもない。それでも先が気になり、とにかく必死に読むしかない!タイトル『悪いうさぎ』を序盤から何やら匂わしながら、最後ようやく明かされる驚愕の真実には戦慄が走った。あまりに現実離れした突飛さに加えて、彼女を支える人達の人柄故か読後感は案外爽やか。2018/05/30

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