内容説明
陸上自衛隊出身、ピカレスク人生経由、現在小説家。今や超多忙で絶好調、超有名とサクセスした直木賞作家が、理不尽な宿命を笑いとばす自伝的熱血エッセイ。涙あり笑いあり怒りあり哀しみあり、おのれの目標めざして突き進んだ男の、体を張った文章は、読めば思わずパワーが湧いてくる! 元気が出る1冊!(講談社文庫)
目次
こうなった経緯について
防御について
猜疑心について
タイトルについて
喫煙権について
無礼者について
破産について
嘔吐について
生命力について
拳銃について〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miyumiyu
87
いやぁおもしろかった!浅田さんのエッセイは本当におもしろい。「喫煙権について」「嘔吐について」「老化について」は、外読みでもこらえきれず、お腹抱えて大笑い(≧∇≦)でも、笑わせるだけではない。オウム事件についての浅田さんの一考察に頷き、痛ましい事件について一緒に憤り、そして胸が一杯になってホロリと…。笑いあり涙ありの痛快エッセイ。もちろん続編も読む!2016/11/05
HIRO1970
51
⭐️⭐️⭐️オウムの話題等も出てくるので、今から20年ぐらい前の作品です。それにしても次から次へと面白い話が途切れないのであっという間に読めてしまいます。シリーズは続いている様なので、なるべく前後しないように順番に読んでいきたいなと思っています。ちょうど、この間読んだ蒼穹の昴の執筆時期だったようで、2年間も書き続けていたのには驚きました。笑いが足りない人にはオススメです。2014/08/19
10$の恋
48
『このおっさん、いったい何者やねん!』。はい、それは浅田次郎さんです。「勇気凛々ルリの色」は少年探偵団の歌詞…あんたは怪人21面相か!浅田さんが子供の時から憧れた小説家、しかしまともな人生じゃござんせん。自衛隊入隊で三島由紀夫に傾倒しつつ国家の本音と建て前を学び、転職した債権回収屋で非道な裏社会を知り、自身も不義理非人情を実行。ヤバい仕事をし続け「死にゃあ死んだでいいわ」の半生に唖然!笑ったり唸ったり感心したり、マジで想像を越えてる波乱万丈の人生が数々の傑作を生み出したんやね♪ビックリ仰天のエッセイやで。2022/07/05
good speed
44
1994年から週刊現代に連載された49のエッセイが収録されています。波乱万丈の人生、ネタの宝庫!とにかく爆笑の連続です。しかし、阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件の際の対応に対する元自衛官ならではの苦言、大正論もあり、感情のコントロールに困ります。「嘔吐について」で腹筋崩壊。浅田さん本人もまさか後に旅のエッセイを書くことになるとは思わなかったでしょう。浅田次郎という作家を知るのに、まずこのエッセイ集から読まなければいけなかったと思いました。続きがとても楽しみです!2014/05/08
名古屋ケムンパス
42
「事実は小説よりも奇なり。」従って、語られた内容は全て事実と著者が仰る「このエッセイは小説よりも面白い。」(浅田先生すいません。先生の小説はもちろん素晴らしいものです。)大型書店での「木挽き」という必殺技?を語る『我慢について』、自衛隊員時代に当時はまだ珍しかった朝霞駐屯地の洋式便座の思い出を語る『便座について』、家人を木枯らしの青葉台にお忘れになった『忘却について』など等、何故だか抱腹絶倒を禁じえない奇譚を読んでいるかのようでした。2016/11/22