内容説明
いつかきっとと熱望しながら回り道をして小説家になった著者。遊びも仕事も生活も、当代のベストセラー作家は何を指針に生きてきたのか?ダンディズムの父、映画女優のような母が教えてくれたこと。後輩たちに伝えておきたいこと。痛快エッセイ〈勇気凛凛ルリの色〉シリーズに連なる、浅田ファン必読の書。
目次
ひとは何に生きがいを見つけるのか〈天職への情熱〉 私の小説家への道
ひとはどう自分流をつくるのか〈創造の情熱〉 私の創作作法
後輩諸君! 〈私の人生観〉
ひとは育ちから何を学ぶか〈生活美学の情熱〉 私の江戸ッ子気質
ひとはどんな“自分”でいたいか〈こだわりの情熱〉 私の自己評価法
男の本領について 〈私の自衛隊経験〉
ひとはどこで日常からリセットするのか〈遊びの情熱〉 私の道楽の極意
あとがき
初出一覧
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫陽花
39
浅田次郎さんのエッセイ。三島由紀夫さんに大きな影響を受けたんですね。自衛隊に入り、そして小説家になったんですね。「禍福は糾える縄のごとし」合言葉です。最近、仕事面で大変なことが多いですが、ポジティブシンキングで頑張ろうと思いました。2020/08/02
KAZOO
29
「勇気凛々」の5作目ということですが、発表されたメディアが異なるようです。4作目までは週刊現代で、かなり時事的な感じがしていたのと少し短めでしたが今回のはもう少しじっくりと読ませる感じになっています。小説家を志すまでの話や創作作法ということでのノウハウの紹介や自伝的なものなどで楽しむことができました。2014/09/27
rokubrain
20
再読。 初読は15年前。 話が面白いし、うまいし、勉強になる。 勉強になるというのは、ものの見方、考え方にインスパイアされるという意味。 浅田さんが得た人生訓→行動学入門のような内容だ。 江戸っ子の進化系?気質をみる印象。2023/05/23
Our Homeisland
16
出版された本のほとんどを読んでいる作家なので、初読みではなく再読だったかもしれません。「勇気凛凛ルリの色」シリーズ。浅田氏のエッセイもかなり読んできているので、自衛隊の話もギャンブルの話も目新しいものではありませんでしたが、楽しく読み終わることができました。直木賞を取った頃から比べると雑な感じがする小説も目に付くようになってきていると思うので、頑張って面白い小説を書き続けて欲しいです。2019/04/23
マッピー
16
シリーズ名こそついているけれど、これは厳密には〈勇気凛凛ルリの色〉ではない。週刊誌に連載していたシリーズとは違って初出誌は様々。結構破天荒な人生を送ってきた著者が、こと小説を書くことについては実にストイックなのである。中学生のころに小説家になると決めて以来ずっと。大作家と呼ばれるようになった現在も、書くことへの情熱は衰えない。うらやましいなあ。書く才能に恵まれたこともうらやましいけれど、書き続けられる情熱もうらやましい。そんな作家が書いた作品を喜んで読み続ける情熱だけは、私にも与えられているようだ。2018/11/14