内容説明
おシャカさまの教えを謙虚に学んで、心おだやかに死んでいった第一王妃。一方、おシャカさまと第一王妃に復讐と嫉妬の炎を燃やし、ついには非業の死を遂げてしまう第二王妃―。同じ境遇にありながら対照的な生き方・死に方をしたふたりの女性を描いた「ウデーナ王の妃」をはじめ、仏典からとったおシャカさまをめぐる女性たちの物語、四話。美醜や愛欲、執着に苦しむ女性たちをおシャカさまはどう導き、救ったか?
感想・レビュー
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かず
16
仏教評論家のひろさちや先生原作。全108冊中第7巻。第4巻からはお弟子さんの紹介であり、本巻は「女性の信者たち」の巻です。「復讐の代価」「愛欲に泣く」「わが子の死」「真実の愛」の4本立てです。「わが子の死」のお話は知っていましたが、他は初めて知りました。どれも感慨深いお話でしたが、特に「真実の愛」のお話が気に入りました。醜い容姿にコンプレックスを抱きながら生きる心根の優しい奴隷の女性が、ふとした偶然から王に出会い、第一夫人へとなります。夫婦二人で悩みの解消を仏法に求め、お釈迦様が導くお話です。2018/03/04