角川文庫<br> 幻の女

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角川文庫
幻の女

  • 著者名:横溝正史【著者】
  • 価格 ¥330(本体¥300)
  • KADOKAWA(2014/12発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041304440

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内容説明

「人殺し!」叫び声を聞いた俊助は部屋に飛びこみ、浴室のカーテンをまくり上げた。瞬間、彼はその場に立ちすくんだ。浴槽には胸を抉られ、鮮血を滴らせる女が浮かんでいたのだ! 全米を震撼させた殺人鬼「幻の女」が日本へ上陸との知らせを受けた敏腕記者三津木俊助は、早速真相究明に乗り出した。だがその直後、彼女の仕業と思われる殺人事件に巻きこまれてしまった……。由利先生と三津木俊助の名コンビが凶悪な女殺人鬼と対決。探偵小説の醍醐味を満喫させる傑作、ほか二篇収録。

カバーイラスト/杉本一文

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

瀧ながれ

23
由利麟太郎もの。3本の短編からなる一冊だからか、由利せんせいの活躍はあまり目立たない、残念(こういう角度で読むと、金田一耕介のほうが人気が出て、新作をどんどん刊行したのも頷けますな。ゆりりん、ちょっと地味なんだ)。そのぶん三津木俊助さんが、走り回ったり殴られたりしています。がんばれ肉体労働担当。登場した青年がじつは少女だったり、死んだ女が別人だったり、死んだと思ったら山場で復活してみせたり、大仕掛けで、いい意味で華やかな演劇のような作品。表題作のオチが好きです。歩き出した女の子は強いのだ!2015/12/16

アーチャー

19
女性の底知れぬ情念の深さと、殺されたと思われた人物は別人だった…というパターンがこれでもかと描かれた表題作ほか「カルメンの死」「猿と死美人」を収録した作品集。残念ながら表紙の写真は”no image"と表記されていますが、横溝作品ではおなじみの杉本一文氏による文庫のカバーイラストは秀逸すぎます!2014/03/10

やっす

6
由利先生と三津木俊介のシリーズ作品が納められた一冊。表題作『幻の女』は語り口の妙と目まぐるしい物語展開で一気に読ませてくれる。探偵小説としては、通俗味が強すぎる気がしないでもないが、切断された左腕の推理の件には本格好きとして思わずにやりとさせられます。『カルメンの死』と『猿と死美人』も本格としては薄めな内容ですが、無理なくまとまっている印象。やっぱり横溝作品は昭和の探偵小説らしい雰囲気が何より魅力的ですね。2015/01/05

**くま**

1
このヒロイン?がすごく好きで~。なんだか女が憧れる悪女?じゃないですか? ハマった。乱歩の黒とかげよりこっちが好きだな。

冬至楼均

1
幻の女は悪女だったか。現代に生きてれば悪の道に踏み込まず、単に進んだ女で済んだかも知れない。2011/03/06

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