出版社内容情報
神社に詩集を置かせてくれと頼んできた女子高生の佑紀奈には、玲斗だけが知る重大な秘密があった。
一方、認知症カフェで玲斗が出会った記憶障害のある少年・元哉は、佑紀奈の詩集を見てインスピレーションを感じる。
玲斗が二人を出会わせたところ瞬く間に意気投合し、思いがけないプランが立ち上がる。
不思議な力を持つクスノキと、その番人の元を訪れる人々が織りなす物語。
待望のシリーズ第二弾!
内容説明
不思議な力を持つクスノキと、その番人の元を訪れる人々が織りなす物語。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
859
『クスノキの番人』の続編。前作では、新しい趣向としての面白みもあったが、こちらは二番煎じの感が否めない。しかも、ミステリーとしての妙味もない。なぜなら、早々に犯行のおおよそがわかってしまうし、またそれ自体も杜撰な上に深刻さも足りないからである。千舟の軽度の認知症にしても、元哉の一日限りの記憶しか持たないという設定も、小説を進行させる推進力にはなり得ても、それ以上の機能を持ち得るわけではない。そこで大福のエピソードを持ち出したりもしなければならなくなるのだろう。エンターテインメントとしても軽さは否めない。2024/11/02
パトラッシュ
735
第一作はノンミステリ作品だったが、続編の本書は強盗傷害事件の犯人探しが核となっている。かなわぬ願いを抱えた事件関係者が、クスノキに引き寄せられるように神社へ集まってくる。その中心に位置することになった玲斗は、千舟の病に気を取られながら皆を助けようと動く。前作同様に本物の悪人は登場しないので犯罪心理小説とまではいかないが、不器用にしか生きられない人びとを結ぶクスノキの力で鬱屈を解き放たれて真相が明らかになる。迷い人に生き方を見つけさせるクスノキが、すべての人を幸せにする絵本をもたらすドラマは美しくも温かい。2024/06/30
starbro
728
東野 圭吾は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 クスノキシリーズ第二弾、今回も東野 圭吾クオリティでした。作中絵本「クスノキと少年」も同時発売して欲しかったです。最近、街中で詩集を売る少女がいなくなった気がします。 https://www.j-n.co.jp/columns/706/2024/06/26
ノンケ女医長
632
何十年も前から、たくさんの小説を書きあげ、無数のファンを獲得されてきた著者。賞や名誉を受ける一方で、きっと、有名過ぎるが故に、作品に対しての意見や批判も多くあったはず。今作では、それらを受け留めた上で、現在の尖りやすい社会にどんなストーリーと言葉なら読み手の心がじんわり温まるか、前を向く希望を持てるようになるのかを東野圭吾が懸命に考え尽くし、読者に訴えかけている気がした。ある絵本で表現されるメッセージを読み、雷に撃たれた気持ち。私は残りの人生をより有意義に過ごすため、それを心に刻みたい。2024/06/09
Nobu A
609
久々の東野圭吾作品。24年刊行。一年待った図書館本。前作「クスノキの番人」を読了したのが3年前。うろ覚えだったが読み進める内に徐々に思い出した。刑事物と違い、それ程趣向を凝らし伏線を張り巡らせた物語展開ではない。可もなく不可もなしと言うのが正直な感想。「周りに感謝を忘れずに今を精一杯生きよう」と言う作家のメッセージは伝わった。相変わらず安定した読み易い筆致で卒なく纏めているが二点、脳腫瘍がある針生元哉がどのように永眠したのか不明なのと早川佑紀奈の犯行経緯が単純過ぎるのが淡白で個人的には物足りなさを感じる。2026/02/22




